研究課題/領域番号 |
05557034
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
小島 至 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (60143492)
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研究分担者 |
柴田 宏 群馬大学, 生体調節研究所, 助教授 (20235584)
小暮 公孝 群馬大学, 医学部, 講師 (80143220)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
16,500千円 (直接経費: 16,500千円)
1995年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1994年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1993年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
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キーワード | 肝再生 / アクチビンA / フォリスタチン / 増殖因子 / 肝切除 / 肝細胞壊死 / 細胞増殖 / DNA合成 / 肝壊死 / オートクリン機構 |
研究概要 |
分化誘導因子であるアクチビンは肝細胞のオートクリン増殖抑制因子である。肝細胞が増殖刺激を受けるとG.中期にアクチビンが発現し自身の増殖を抑制するように作用する。アクチビンは部分肝切除後にも発現が増加することから肝再生を抑制していることが推測される。実際、70%部分肝切除の直後にアクチビン作用を抑制するフォリスタチンを門脈中に投与すると、肝再生は著明に促進されることが明らかになった。フォリスタチン投与によりDNA合成の開始が約6時間早まり、肝再生率、残存肝重量も有意に増加した。フォリスタチンの肝再生促進作用が証明されたことになる。フォリスタチンが果して静脈投与で有効かという点を明らかにするため、まず^<125>Iでラベルしたフォリスタチンを静注してその体内分布をみた。その結果フォリスタチンは投与量の約10%が肝に集積し、オートラジオグラムでは肝実質細胞に集積することが判明した。投与したフォリスタチンは72時間にわたりほぼ安定して肝に残存したがその後は急速に減少した。そこで72時間後に追加投与を行ったところ120時間にわたって肝内フォリスタチン量は高値を維持した。そこでこの投与法を用いて、70%肝切除後にフォリスタチンを静注したところ、肝再生は有意に促進され、DNA量、肝再生率、残存肝重量のいずれもがフォリスタチン投与群で有意に高値を示した。70%肝切除後の肝再生はHGFなどの増殖因子の投与では促進させることができないが、フォリスタチンは有効であり、この方法がきわめて有望であることが明らかになった。
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