研究課題/領域番号 |
05557041
|
研究種目 |
試験研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
柴田 政廣 東京大学, 医学部(医), 講師 (60158954)
|
研究分担者 |
塩 育 (株)ニコンエンジニアリング, 開発部長
馬場 一憲 東京大学, 医学部(医), 助教授 (30181035)
神谷 暸 東京大学, 医学部(医), 教授 (50014072)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
1994年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1993年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
|
キーワード | 生体顕微鏡 / 3次元像 / 微小循環 / レーザー顕微鏡 / 物質透過性 / 赤外レーザー / 骨格筋 |
研究概要 |
初年度に試作した2軸スリットレーザ蛍光生体顕微鏡の性能試験を摘出組織および微小循環ガラス管を用いたモデル実験により行うと同時に、実際にウサギ骨格筋の微小循環観察に適用し、その有用性を検討した。モデル実験では蛍光色素(FITC dextran)を封入した微小ガラス管を用い観察した結果、1軸照射では深さ方向に対し生じていた蛍光の輝光の輝度むらが解消し、観察対象の深さに関わらず蛍光輝度からトレーサ濃度が計測可能となった。また、組織内でのスリットレーザ光の散乱の影響を同様の微小ガラス管を用いて調べた結果、組織内300μmまでは観察可能であり、その散乱の大きさは深さ100μmで70%、200μmで150%増加した。In vivo試験では、観察対象に後肢に位置する短冊状骨格筋tenuissimus m.(厚み1mm)を用い、微小循環断層像観察および物質透過性計測への応用を試みた。断層像観察では、開口数0.5、40倍の長作動距離型対物レンズの使用で、断層幅40μmの画像が120μmの深さまで焦点面前後の蛍光の重量なしで得られた。物質透過過程の観察は、分子量70,000のFITC dextranを血管内に注入し、微小血管から組織へ漏出する様子を細動脈側および細静脈側毛細血管で観察した。その結果、毛細血管壁に接触する組織内のトレーサ濃度変化を安定して得ることが可能であり、その漏出は細動脈側よりも細静脈側の方がはるかに多く見られた。以上、本研究により開発したスリットレーザ顕微鏡は、その画像性能をはじめ簡便性・実用性の面でも当初の目的は達成でき、微小循環分野において十分有用であることが確認された。
|