研究課題/領域番号 |
05557067
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 岐阜薬科大学 |
研究代表者 |
古川 昭栄 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (90159129)
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研究分担者 |
河岸 洋和 静岡大学, 農学部, 助教授 (70183283)
大井 長和 宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (80135615)
古川 美子 愛知文京女子短期大学, 教授 (20219108)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
19,600千円 (直接経費: 19,600千円)
1995年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1994年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1993年度: 12,300千円 (直接経費: 12,300千円)
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キーワード | 神経栄養因子 / ニューロトロフィン / 神経成長因子 / 脳由来神経栄養因子 / ニューロトロフィン-3 / 4-メチルカテコール / 末梢神経 / 再生 / NGF / BDNF / NT-3 |
研究概要 |
1)末梢神経障害に対する4-メチルカテコールの抑制・改善作用:3年間の研究により、4-メチルカテコールには培養アストロサイトのNGF、BDNF産生を誘導する生理活性が存在すること、ラットに投与すると末梢神経の再生を促進するばかりでなく、糖尿病に付随する末梢神経炎やアクリルアミドで惹起される末梢神経炎の抑制と症状の改善をもたらすなど、末梢神経の障害に対して優れた薬効をもつことを明らかにした。これらの結果は、ニューロトロフィンの産生誘導活性を持つ低分子化合物は末梢神経疾患の治療薬としてきわめて有望であることを示している。今後生体により安全な化合物の探索が重要になるであろう。 2)BDNF、NT-3に特異的な酵素免疫測定法の検討:4-メチルカテコールの運動神経への薬効はBDNFの生体内産生誘導によると考えられる。これを証明するためBDNFタンパク質の生体内レベルを定量する系が必要となり本年度はNGFで成功した酵素免疫測定法をBDNFに応用するための検討を行った。現在BDNFに特異的な抗体の作成に成功しこれを用いて酵素免疫測定法の確立を急いでいる。 末梢知覚神経細胞によるニューロトロフィン産生調節機構の検討:末梢知覚神経細胞は培養下でBDNF、NT-3を産生する。この生理的意義を探るため産生を調節する要因を検討した結果、脱分極刺激によってBDNF産生が一過性に低下することが明らかとなった。機能的に成熟し末梢から中枢へと刺激が伝達されるようになると、神経細胞は自身によるBDNF産生を抑制し末梢組織で産生されるBDNFへの依存性を高める。これは末梢組織への神経線維投射を維持する機構の一つと推定された。
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