研究課題/領域番号 |
05557072
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 福井医科大学 |
研究代表者 |
小辻 文和 福井医科大学, 医学部, 助教授 (50153573)
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研究分担者 |
前田 淳一 福井県畜産試験場, 研究員
仙田 享 福井医科大学, 医学部, 助手 (60273017)
細川 久美子 福井医科大学, 医学部, 助手 (60199495)
富永 敏朗 福井医科大学, 医学部, 教授 (10026908)
久保 真 福井医科大学, 医学部, 助手 (90234484)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
10,900千円 (直接経費: 10,900千円)
1995年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1994年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1993年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
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キーワード | 細胞間相互作用 / 卵巣 / 卵核胞崩壊 / 卵成熟 / 顆粒膜細胞分化 / 顆粒膜細胞 / 莢膜細胞 / 卵胞発育 / 卵成熟抑制 / 胚盤胞 / Follicle Stimulating Hormone / Estradiol / Androstenedione / 共培養 / 卵成熟抑制能 / FSH / LH / 受容体 |
研究概要 |
卵子が受精し個体となるには卵胞内で受精能と受精後の発育能を獲得する必要がある。従来、ヒト体外受精時に得られる未熟卵や屠殺動物卵子に発育能を獲得させる手段がなく、これらの卵の有効利用が不可能であった。当該研究者らはコラーゲン膜の両面に顆粒膜細胞と莢膜細胞とを培養するシステムを開発し、この培養系が生体の卵胞壁の機能形態的特徴を持つ、即ち人工卵胞壁であることを既に明らかにしている。そこで、この研究ではこの人工卵胞壁に改良を加えることにより、未熟卵に、受精発育能を獲得させるシステムとしての実用化を試みることとした。さらには、この細胞培養系を利用して卵胞発育過程で観察される劇的な顆粒膜細胞の機能分化を、莢膜細胞がどのように調節するのかを検討した。 A.人工卵胞壁の改良研究:まず基礎的検討により、未熟卵を顆粒膜細胞と共培養することにより、未熟卵の受精能と発育能を亢進させることが判明した。この結果を得た後に、人工卵胞壁の改良実験を行った。この結果、FSHやアンドロゲン、さらには低濃度の卵胞液で人工卵胞壁を刺激することにより人工卵胞壁上の顆粒膜細胞のもつ卵成熟抑制作用が増強されることが判明した。このような結果に基づき、人工卵胞壁をゴナドトロピン、ステロイドホルモン、あるいは未熟卵胞液で処理した後に、この上で培養されたウシ未熟卵に人工授精を施し、胚盤胞までの発生率を観察した。しかし未熟卵の受精率、発生率の向上は観察されず、人工卵胞壁を未熟卵の培養装置として実用化するためには、さらなる改良と工夫を加える必要があると考えられた。 B.莢膜細胞による顆粒膜細胞の機能分化調節の研究 1.機能形態学的な研究により莢膜細胞は、卵胞発育の過程で、顆粒膜細胞の機能分化を2相性に調節すること、即ち、卵胞発育の初期には顆粒膜細胞の分化を抑制し、発育が進むにつれ分化を促進する方向に働くことが判明した。
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