研究課題/領域番号 |
05557100
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 東京理科大学 (1994) 東京大学 (1993) |
研究代表者 |
中村 洋 東京理科大学, 薬学部, 教授 (60092285)
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研究分担者 |
加藤 芳男 東ソー(株), 科学計測事業部, 室長
吉田 彰 三菱科学(株), 四日市総合研究所, グループマネージャー
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
16,400千円 (直接経費: 16,400千円)
1994年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1993年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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キーワード | チタニア / 高速液体クロマトグラフィー / 充填剤 / 吸着剤 / 逆相クロマトグラフィー / オクタデシルチタニア / リン酸化合物 / カラム |
研究概要 |
1.非修飾型チタニア粒子の製造と吸着特性の評価:テトライソプロポキシチタンを硝酸で加水分解して得たオルトチタン酸を出発原料として、ゾル-ゲル法でチタニア粒子を製造する方法を確立した。本粒子はリン酸化合物を特異的に強く吸着することから、多数のリン酸関連化合物を用いてそれらの吸着挙動を調べた結果、強い吸着には少なくとも二つのリン酸基が必要であり、エステル体の場合には置換基の種類がチタニアへの吸着性に影響することが示された。また、このようなチタニアの独得の吸着特性は、生体膜の構成成分であるリン脂質の簡便な精製に有用であることが分かった。2.リン酸化タンパク質解析システムの構築と実用化:チタニアがリン酸化合物を特異的に吸着するという我々の知見に基づき、膜情報伝達に伴って起こるタンパク質のリン酸化を解析するための基本システムの構築を試みた。先ず、リン酸化タンパク質を酵素で限定加水分解し、生じたリン酸化ペプチドを選択的に捕集後、その一次配列を解析するストラテジーを立てた。即ち、リン酸化ペプチドは市販されていないため、KemptideとMalantideをcGMP依存性Cキナーゼでリン酸化後、これをHPLCで精製し、それぞれ1残基がリン酸化されたリン酸化ペプチドを得た。3.化学修飾型チタニア粒子の製造と分離吸着特性の評価:チタニア粒子にトリエトキシオクタデシルシランを反応させてオクタデシルチタニア(ODT)粒子を調整した。ODT粒子はシリカゲルに同様の化学修飾を施したODSと比較した場合、酸性並びに塩基性領域での安定性が格段に向上しており、pH12の溶離液を約280時間連続通液しても理論段数とピーク形状に変化を与えなかった。従って、ODTカラムは従来ODSカラムでは実現できなかった、塩基性化合物の逆相分離に適用できることがアニリン誘導体とフェニルアルキルアミン誘導体のpH12における分離で立証された。
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