研究課題/領域番号 |
05557118
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
加藤 博明 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (10152737)
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研究分担者 |
小宮山 靖 ヘキストジャパン, 創薬研究所, 研究員
稲津 水穂 ヘキストジャパン, 創薬研究所, 主任研究員
松尾 律子 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (00126260)
北川 寛 ヘキストジャパン医学総合研究所, 室長
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1994年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1993年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | Adult osteoblast / primary culture / Bone nodule for mation / Osteoprosis / bFGF / Dexamethasone / Drimary culture / Bcnencdule formation / Osteo porosis / dexamethasone / Primary culture / Bone nodule formation / Osteoporosis / Collagen / Osteocarcin |
研究概要 |
老齢ラット骨芽細胞における骨形成におよぼす増殖因子の影響 1.in vivoにおいて強い骨形成促進作用を示す塩基性線維芽細胞増殖因子(以下bFGF)は、in vitroの実験報告においては、これまでに骨形成の促進は観察されていなかったが、bFGFを増殖期にのみ短期間処理することにより骨結節形成を促進することが明らかになった。 2.細胞増殖および骨結節形成におよぼすbFGFの効果は5ng/mlで最大になった。この効果は老齢骨芽細胞(AOB)に比べ胎仔骨芽細胞(FOB)の方がより顕著であった。 3.bFGF以外の増殖因子として、aFGF、EGF、IGF-I、IGF-II、PDGFおよびTGF-β1を同様に増殖期にのみ短期間処理した場合、FOBではbFGF、aFGF、IGF-I、IGF-II、PDGFおよびTGF-β1が細胞増殖活性を促進したが、bFGFとPDGFのみが骨結節形成を促進した。一方、AOBでは細胞増殖におよぼす影響は FOBとほぼ同様であったが、骨結節形成に対しては弱いながら、bFGFのみが特異的に促進傾向を示した。 AOBにおける骨形成能低下におよぼすデキサメサゾンの影響 老齢ラットにおけるbFGFに対する応答能の回復を目的とし、他の増殖因子または骨形成関連ホルモンなどの同時添加の影響を検討した。その結果、合成副腎ホルモンであるデキサメサゾンがその回復作用を示すことが明らかとなった。すなわち、FOBでははbFGF単独でコントロールの5倍の骨結節形成増加を示したが、デキサメサゾンとの併用により約20倍にまで増加した。一方、AOBではbFGF単独では1〜2倍の骨結節形成量がデキサメサゾンの同時添加により、約15倍にまで増加した。アルカリホスファターゼ活性におよぼす影響も、おおむね骨結節形成に対する結果と同様であった。一方、骨芽細胞様細胞株であるROS17/2.8、MC3T3-E1およびUMR106ではデキサメサゾンによる増強効果は全く観察されなかった。以上の結果より、FOBおよびAOBにおいては株化した骨芽細胞とは全く違う分化度の骨芽細胞の存在が示唆され、この培養モデルは、よりin vivoに近いin vitro実験法として有用である可能性が示された。
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