研究分担者 |
下沢 隆 埼玉大学, 理学部, 教授 (30008809)
矢野 敬幸 一橋大学, 商学部, 教授 (70013696)
吉田 俊久 埼玉大学, 教育学部, 教授 (90016395)
森岡 義幸 埼玉大学, 理学部, 助教授 (20004492)
恒次 丈介 埼玉大学, 理学部, 教授 (30008859)
永澤 明 埼玉大学, 理学部・化学科, 助教授 (40108452)
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研究概要 |
化学において重要な「分子の極性」の概念を学生に認識させるために,双極子モーメントの測定を学生実験に取り入れる目的で簡便に測定できる装置の開発とテーマの選定を行った. 1.学生実験用簡易型誘電率測定装置を開発した.その際,装置全体をコンパクトにし,多人数の使用に耐えられるように小型化するなどの点にも留意した.試料用セルもいくつか製作した.これらにおいて,特に水から無極性溶媒まで広い範囲の誘電率測定に対応できる方式を工夫した. 2.市販のLCRメーターをコンピューターで制御する方式の精密な誘電率測定装置を製作し,測定温度の影響などを調べた. 3.誘電率の測定データを自動的にコンピューターに取り込み,手動で入力する密度などのデータと併せて双極子モーメントを算出するプログラムを開発した. 4.双極子モーメントの算出の基礎となる液体の密度の測定装置は,現有のものを基礎に恒温槽などに改良を加えて使用した. 5.これらの装置を実際に学生に試用させて,学生実験に用いるための改良を行った.種々の化合物の溶液についての測定を行い,文献値と比較検討して,学生実験として最適なテーマを選定して,実施に移した. 6.以上の成果をまとめて,総合的な検討を行い,学生実験に用いる場合の種々の問題点を洗いだし,今後の展開の方法について考察した.
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