研究課題/領域番号 |
05558062
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
エネルギー学一般・原子力学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
吉澤 善男 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (00016627)
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研究分担者 |
加藤 之貴 (加藤 之貫) 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助手 (20233827)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
15,800千円 (直接経費: 15,800千円)
1995年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1994年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1993年度: 8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
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キーワード | ヒートポンプ / 省エネルギー / 水酸化マグネシウム / 酸化マグネシウム / 脱水反応 / 水和反応 / 省エネルギ / 気固反応 |
研究概要 |
本年度は平成5、6年度の本研究で得た知見をもとに、本ヒートポンプ試験機の改良を行い連続運転試験を主に行った。 本研究は実用反応器を用いた試験機運転および微少量試料に関する熱天秤試験を並行して進めてきた。本ヒートポンプでは酸化マグネシウムの水和/脱水反応を繰り返すことで、連続運転が可能になる。これまで、この繰り返し反応に対する反応物の反応性劣化が問題となっていた。これに対しこの度、熱天秤試験において高耐久性の新しい反応材料を開発した。そこで、この試料を用いた実用反応器にてヒートポンプ試験機を連続運転させ、連続繰り返し運転に対する反応耐久性を試験した。実験では水蒸気温度80℃の熱源にて約110℃の出力運転を行い、10回の連続運転(水和/脱水反応-往復で1回)を行った。その結果初期3回までに反応量が第1回目の80%程度まで低下したがその後一定し、10回まで安定した反応量、熱出力を得た。このことから実用運転で想定される100回程度の繰り返し運転がこの新反応材により可能である見通しを得た。 次いで、実用反応器(50×240×360mm)内の反応および熱伝導に関する数値シミュレーションを行った。二次元非定常モデルを想定した計算コードを開発した。このコードは実験結果を良く再現した。このコードにより装置の制限から実験が行われなかった反応条件について検討を行った。その結果、温度70〜90℃の供給蒸気により約30℃以上の高温熱が約50W/kgの熱出力で約2時間取り出せることが明らかになった。則ち本システムにより100℃以上の高温蒸気の取り出しが可能であり、従来型の温水蓄熱器等に見られない新しい性能を有していることが示された。 以上より、本研究では本ヒートポンプの試験機を開発し、その実用耐久性および高熱出力性能を示し、本ヒートポンプの実用性を明らかにした。
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