研究課題/領域番号 |
05558089
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
中西 守 名古屋市立大学, 薬学部, 教授 (90090472)
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研究分担者 |
石森 義雄 東芝, 材料デバイス研究所, 研究員
鳥越 智香子 (鳥越 知香子) 名古屋市立大学, 薬学部, 講師 (70237163)
鈴木 和男 国立予防衛生研究所, 生物活性, 室長 (20192130)
水口 純一郎 東京医科大学, 医学部, 教授 (20150188)
石森 義男 東芝, 材料デバイス研究所, 研究員
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
15,500千円 (直接経費: 15,500千円)
1994年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1993年度: 8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
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キーワード | フォトクロミック抗原 / 抗原抗体反応 / 光制御 / T細胞 / 免疫応答 / 抗原提示細胞 / シス・トランス異性化反応 / カルシウムイオン / 抗原抗体反応光制御 / フォトクロミック分子 / T細胞レセプター / アゾベンゼン / 抗体 / 免疫リポソーム / 細胞内カルシウムイオン |
研究概要 |
抗体やT細胞レセプターの多様性の特徴を生かすと、光で形を変える分子(フォトクロミック分子)を抗原とする免疫応答システムが確立できると考えられる。また、それらの免疫応答システムは光制御が可能である。そこで、1)フォトクロミック分子(アゾベンゼン誘導体)に対するモノクローン抗体の調製を試み、アゾベンゼンを抗原(Glu-azoAla-Gly-Gly,azoAla=L-p-phenylazophenylalanine)とする数種類のモノクローン抗体の作製に成功した。次に、2)それらのモノクローン抗体を用いて、抗原抗体反応の追究とその光制御を行った。その結果、紫外光(360nm)と可視光(430nm)の照射により、抗体はアゾベンゼンペプチドのトランス型に結合し、シス型になると解離することが明らかになった。また、3)パルスレーザ光を用いて、抗原抗体反応の光制御のメカニズムを追究した。その結果、抗体の抗原結合部位の中で、抗原の光異性化反応が起こっていることが明らかになった。また、4)シス・トランスの異性化反応は数+ピコ秒以内に起こっていた。5)次に、アゾベンゼンを抗原とするヘルパーT細胞の調製に取り掛かり、アゾベンゼン誘導体を抗原とする、T細胞ハイブリドーマ株の樹立に成功した。6)それらのT細胞ハイブリドーマを用いて、T-B細胞間相互作用を画像処理法により追究した。その結果、T細胞ハイブリードマは抗原提示細胞とフォトクロミック抗原の存在下で活性化され、細胞内カルシウムイオン濃度の上昇した。7)また、T細胞ハイブリドーマは抗原提示細胞との相互作用によりアポトーシスが誘導されることが明らかになった。そしてT細胞のアポトーシスを光制御できることを明らかにした。8)これらの成果を集約し、フォトクロミック分子による免疫応答の光制御技術を確立した。
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