研究課題/領域番号 |
05558092
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
星 元紀 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (20012411)
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研究分担者 |
伊藤 良延 ニコン, 光機設計部, マネージャー
桜井 勝清 生化学工業, 東京研究所, 次長
千葉 和義 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (70222130)
山本 久夫 生化学工業(株), 東京研究所, 室長
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
13,200千円 (直接経費: 13,200千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1994年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
1993年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | プロテアーゼ / 細胞内酵素活性 / マイクロインジェクション / 蛍光物質 / ヒトデ / 卵成熟 / 酵素活性 |
研究概要 |
本研究では、「生きた細胞」を「非破壊的」に用いて、細胞内酵素の分布と活性の変化を観察し測定する手法(観測法)を開発した。そのためのモデル系として、主にヒトデ卵母細胞内のプロテアーゼ活性を測定してきた。これまでの問題点として、酵素基質が一般に疎水性であり、水に溶け難いことがあげられる。 本研究で開発された細胞膜不透過性の蛍光物質(7-アミノクマリン-4-メタンスルフォン酸)にSuc-Phe-Leu-Argを結合したプロテアーゼ基質を合成したところ、高濃度(5mM)でも水溶液になった。これをヒトデ卵にマイクロインジェクションしたところ、蛍光量が経時的に増加した。プロテアソーム特異的な阻害剤であるMG115またはZ-leu-leu-leu-Hで卵を処理したところ、蛍光量に変化がなくなった。さらに、この基質の分解は、カルパインの阻害剤であるE-64では阻害されなかった。これらの結果から、本基質によってプロテアソーム活性がin vivoで測定できることが示された。 ヒトデ未成熟卵は、1-メチルアデニン(1-MA)で処理すると成熟する。卵成熟過程における、本基質の分解初速度を求めたところ、1-MA処理以降、上昇し始め、約一時間後に活性が最大になることが明らかになった。すなわち成熟卵と未成熟卵のVmaxは、それぞれ2.3と0.84(mM/min)だった。一方Kmについては、それぞれ60と30(mM)であった。よって本観測法によって、「生きた細胞」の酵素活性の変化が、リアルタイムで測定できることが示された(特許出願準備中)。 天然に存在する新規発光基質の探索を目的として、群体ホヤの一種であるクラベリ-ナの発光機構についても解析し、発光細胞を同定した。
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