研究課題/領域番号 |
05558114
|
研究種目 |
試験研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
前田 瑞夫 九州大学, 工学部, 助教授 (10165657)
|
研究分担者 |
中野 幸二 九州大学, 工学部, 助教授 (10180324)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1993年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
|
キーワード | DNA / アフィニティー / バイオセンサ / 遺伝子 / 遺伝子センサ / インターカレータ / マグネシウムイオン / グレーブバインダー / グルーブバインダー / キナクリン / アクリジンオレンジ / ポリタミン |
研究概要 |
本研究は、DNA固定化電極を用いたバイオアフィニティーセンサの開発を目的とする。遺伝子やDNA結合性薬剤の計測が可能であることを実証し、加えてDNA結合性物質の系統的評価が可能であることを明らかにする。 まず、DNAの電極への一般的固定化法を開発することを中心に研究を行った。金-硫黄配位結合を利用する手法を開発し、再現性の良いDNA固定化法を確立することが出来た。また、得られる電極が一連のDNA結合性薬剤やアルカリ土類金属に対する選択的センサとなることを明らかにした。データの物理化学的解析を詳細に行った結果、得られたアフィニティーパラメータ(結合定数)はこれまでに報告されている文献値と良い一致を示した。このことから、本研究で開発したDNA固定化電極は、バイオアフィニティー反応の解析の手段として有望であることが明らかとなった。 次いでこのDNAバイオセンサを遺伝子計測に応用した。遺伝子センサへの適用には、塩基配列の明確なヌクレオチドが必要であるのでこれを化学合成し、その末端にチオール基を導入した。その結果、効率的なDNA固定化が達成された。電極上のDNA固定化量は、水晶発振子重みセンサを利用することにより追跡した。レドックス活性分子の電極応答は、1本鎖オリゴヌクレオチドと2重らせんで顕著な違いを示した。また、電極上で2重らせん形成が可能であることも明らかとなった。これらの現象を利用し、遺伝子断片(本研究ではそのモデルとして合成オリゴヌクレオチドを用いた)を定量する事が可能となった。以上の通り、DNA2重らせんを固定化した電極は、バイオセンサとしての実用化が可能であると考えられる。
|