研究課題/領域番号 |
05610009
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
哲学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
細川 亮一 九州大学, 文学部, 教授 (10091208)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1994年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 基礎的存在論 / 現存在の分析論 / 形面上学の二重性 / 受動理性と能動理性 / 善のイデア / 現象学 / イデア論 / 形而上学の二重性 / ギリシア哲学 / 『存在と時間』 / 存在論的差異 / 存在の意味 / ハイデガー哲学 / 西洋哲学の批判的継承 / ハイデガーとナチズム / 神の死 / 道具分析 / 存在論 / 超越論哲学 |
研究概要 |
ハイデガ-哲学をギリシア哲学(プラトン・アリストテレス)の批判的継承として捉えることが、研究の目的であった。基礎的存在論としての『存在と時間』は、(1)現存在の分析論、(2)存在の意味への問い、という根本性格をもっている。この二つの性格の意味と射程は、ギリシア哲学の批判的継承という観点から、初めて理解される。 基礎的存在論を現存在の分析論の内に求めることは、アリストテレス『デ・アニマ』における「受動理解と能動理性」によって深く規定されている。Sorgeとしての現存在の存在、現象学の規定、非秘蔵性としての真理概念は、『デ・アニマ』の解釈に由来する。さらに現存在の分析論としての基礎的存在論の理念は、「存在論-神学」という形面上学の二重性(プラトン、アリストテレス)に定位して、初めてその意味と射程が捉えられる。 存在の意味への問いは、アリストテレスのπροζ ενの問題構制の取り返しであると共に、プラトンの善のイデアの次元に対応する。『存在と時間』における存在への問いは、アリストテレスの「存在者としての存在者の学」の理念によって方向づけられていると同時に、プラトンのイデア論によって構造づけられている。 『存在と時間』の体系構想をその最も深い次元で規定しているのは、形面上学の二重性という問題構制である。それは、一方ではアリストテレスに即した「範例的存在者の問題」として解釈され、他方ではプラトンに定位した「超越の問題」として捉えられる。『存在と時間』の体系構想は、この二つの解釈・取り返しの可能性の間を揺れ動いている。それは『存在と時間』の「体系構想の揺れ」であるが、この揺れの中から、ハイデガ-自身の形面上学構想(基礎的存在論-メタ存在論)が生まれる。ハイデガ-思惟の道は、ギリシア哲学の批判的継承という観点から、初めて真に理解されるのである。
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