研究課題/領域番号 |
05610027
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
宗教学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
土屋 博 北海道大学, 文学部, 教授 (30000607)
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研究分担者 |
大道 敏子 北海道大学, 文学部, 助手 (30233266)
宇都宮 輝夫 北海道大学, 文学部, 助教授 (40109400)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1994年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1993年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | キリスト教文化 / 歴史 / アベラール / サン=シモン / デュルケム / 社会統合 / ブルトマン / 非神話化 / 対話 / F・マックス・ミュラー / 教典 / 信仰 / 直観 / 集合表象 / E.デュルケム / A.シュッツ / 神話 / R.ブルトマン / P.アベラール |
研究概要 |
本研究は、キリスト教の歴史を神学的関心ではなく文化史的関心から、古代・中性、近・現代の二つの時代に分けて、その心性を捉えることを試みた。 古代・中世の領域では、大道が初期キリスト教の終末論理解がどのような変容を経て中世における救済史観へと継承されたかを明らかにした(「歴史意識と宗教」)。大道はまた、一二世紀ルネサンスの文化興隆との関連において,特にアベラール周辺の思想を再検討した(「アベラール的『対話』構想の射程」)。 近・現代の領域では、宇都宮がサン=シモン、デュルケムの社会思想における宗教論・キリスト教観を、フランス革命前後の時代背景を考慮に入れつつ考察した(「社会思想と宗教」)。さらに宇都宮は、ウェーバー、シュッツらを採用しつつ、近代合理主義と宗教との対立の問題を、自覚的意識と集合的心性との関係として捉え直した(「合理的思惟と宗教」)。一方、土屋はブルトマンによって主張された新約聖書の宣教の「非神話化」を現代の神話論の立場から再評価し(「R.ブルトマンにおける『非神話化』と現代の神話論」)、ケリュグマ概念をブルトマンの個人史の中で捉え直すことによって、彼の「ケリュグマ神学」を再解釈する可能性をも提示した(「ケリュグマとレトリック」)。また宇都宮は、生を支える基礎とは何かという問題を取り上げ、それが集合的・無自覚的世界観の内在化のうちにあることを示した(「生を支える基礎」、「死を前にした生の意味」)。
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