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現代倫理学における徳論の意義

研究課題

研究課題/領域番号 05610038
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 倫理学
研究機関広島大学

研究代表者

越智 貢  広島大学, 文学部, 助教授 (00152512)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード徳 / 徳論 / モラル・モニズム / 行為論
研究概要

今年度の研究計画はほぼ当初の方針どおりに遂行されたと考えている。具体的な研究テーマとして立てられた2つの課題、すなわち「1.徳概念および徳論の歴史的分析」と「2.現代倫理学の性格分析と今後の倫理学的展望」とが、ほぼ満足のゆくかたちで追求できたからである。その成果は、今年度日本倫理学会大会の共通課題報告(「徳倫理学の現代的意義」)で「モラル・モニズムがなくしたもの-徳倫理学再考-」という題目のもとに発表されている。
徳論以降のモラル変容の方向が、「モラル・モニズム」という現象に集約し得ることを明らかにしたこの研究は、さらに行為論の観点からのモラル・モニズムの意味の分析やモラル・モニズムと学の性格(「厳密学」)との関係の分析、さらにはモラル・モニズムと幸福観の変遷とのつながりの分析としても追求された。この研究により、遂行的行為と形成的行為の差異や厳密学と非厳密学の質的区別、さらには自己の幸福と他者の幸福との関係の歴史的変容といった、従来顧みられなかったいくつかのテーマが浮き彫りになりつつある。前二者の分析はいくつかの口頭報告で発表され、後者は「モラル・モニズムと幸せ」という論文にその概要が展開されている。とりわけ、後者の研究は、徳論と幸福論との接点を示すものとしてのみならず、モラル・モニズムを明確に語りうる視点としても重要だと思われるので、研究代表者は今後とも継続して追求したいと考えている。
もっとも今年度の最大の収穫は、この研究を続けるなかで多くの研究者と交流ができたことである。倫理学研究者はもとより、幸福論との関係では社会学者や宗教学者と相互の意見を交換することができた。こうした研究交流は科学研究費による研究でしか実現されがたい。その意味でも、科学研究費の意義は大きいといわなければならない。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 越智 貢: "コミュニケーションと共時性" 倫理学研究. 6(号). 39-50 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 越智 貢: "モラル・モニズムがなくしたもの" 日本倫理学会編『徳倫理学の現代的意義』(慶應通信). (未定). (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 越智 貢: "モラル・モニズムと幸せ" 倫理学研究. 7(号)(未定). (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 川本他編(越智貢分担執筆): "マイクロ・エシックス" 昭和堂, 213 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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