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19世紀フランス美術における写真の位置(特に絵画との関連を中心に)

研究課題

研究課題/領域番号 05610045
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 美学(含芸術諸学)
研究機関多摩美術大学

研究代表者

村山 康男  多摩美術大学, 美術学部, 助教授 (40190938)

研究期間 (年度) 1993 – 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1994年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードダゲレオタイプ / カロタイプ / コロジオン湿板法 / 名刺版写真 / 気質 / 犠牲の理論 / 選択 / 全体的効果
研究概要

写真の発明(1839年)から1870年代に至るフランスの美学、写真理論、美術批判、文科史関連文献資料の収集と整理、研究を中心として進めて来た。ドラクロワの美術論、日記、ボードレールの美術批評、クールベ、シャンフルーリらの美術論、テーヌの美学等の読解を進め、それと平行して、当時の代表的な写真家の写真美学との比較を行なった。その結果、ロマン派から写実主義にいたる美術理論は、「犠牲の理論」(無用な細部を犠牲(省略、選択)にし、全体的効果を高めるという主張)として捉えられるが、この理論が当時の写真美学にとっても基本的な骨格となっていることが明らかになった。
この理論は伝統的な美学(選択的模倣の理論)の枠の中にある。それに制約されていたためにこそ、当時の画家、写真家、美術批評家等は、写真の新しいメディアとしての特性(新しい構図法、偶然性の強調等)を積極的に認めることができなかったことを我々の研究は明らかにした。
我々が画家の個別研究では、ドラクロワやモネが写真の新しい特性に対して否定的であったことを明らかにしたが、このことは上記の制約からして当然といえる。
画家の個別研究では、特にモネに関して研究を進めた。我々はテーヌ著『知性について』の研究によって、彼の知覚心理学が、モネの筆致の使用法を理論的に裏づけていることを明らかにした。モネの画業が、当時の写真よりもテーヌに多くを負っていることは、19世紀中葉のフランス美術における写真の位置を象徴的に示しており、我々の研究にとって大きな成果と言える。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 村山 康男: "写真と絵画-19世紀フランスの画家と写真-" 世界美術大全集西洋編第21巻『レアリスム』(小学館). 21. 369-376 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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