研究課題/領域番号 |
05610049
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 学習院大学 |
研究代表者 |
有川 治男 学習院大学, 文学部, 助教授 (60133609)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ドイツ美術 / 19世紀美術 / 美術コレクション / 美術館 / 美術統計 / 文化政策 / 地域性 / 19世紀ドイツ美術 |
研究概要 |
ドイツ語圏の美術における「統一性」と「地域性」の問題は、すでにコンラート・オーバーフーバーなどが指摘しているように、ルネサンス期以来、ドイツ美術の様相を大きく規定している。とりわけ、「ドイツ」という国家の枠組を巡って、ドイツの各王国、公国、さらにはオーストリアやスイスも含めた諸領邦が激しく争った19世紀においては、美術という領域もまた、領邦の威信を掛けた文化政策の一環に組み込まれ、「ドイツ」という「統一性」と共に、バイエルン、ザクセン、プロイセン、オーストリアなどの「地域性」が強く意識された。 本研究では、そのような19世紀ドイツの美術の領域における地域性を、同時代の美術コレクション、とりわけ美術館コレクションの形成に見ようとしたものである。この時期、各領邦では美術館建設が盛んであったが、美術館もまた、大学、図書館、公園などの文化施設と共に、国家機構整備の中にしっかりと組み込まれていたのであった。 本研究では、具体的には、この時期のドイツ語圏の4大美術都市ともいうべきベルリン、ドレスデン、ミュンヘン、ウィーンの各美術館の所蔵作品の分野別、作家別、取得時期別データの統計的検討という方法を採った。19世紀のドイツにおいて、いつ、どのような作品が、どの美術館に所蔵作品として取得されたかということが、それぞれの領邦、都市の文化政策に大きく左右され、それぞれの地域性を反映するのでないかと考えたからである。本研究を通じて集積された各種データは、研究成果報告書に収録した通りであるが、それらは、19世紀ドイツにおける美術状況を語る基礎データとして、さまざまに利用できるものと考えられる。
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