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シミュレーション状況下での目の錯視に関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05610059
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 実験系心理学
研究機関新潟大学

研究代表者

鈴木 光太郎  新潟大学, 人文学部, 助教授 (40179205)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード目の錯視 / 錯覚 / 大きさ知覚 / 両眼視 / 動眼系 / 眼位
研究概要

完全暗黒中で,被験者は,11mの距離で50度上方向に提示される2光点(標準刺激)と,同じく11mの距離で水平方向に提示される2光点(比較刺激)が同じ間隔に見えるように,比較刺激の間隔を調節した。半数の被験者は,最初単眼で観察し,次に両眼で観察した。残りの半数の被験者は,逆の順序で行なった。また,上方向の標準刺激を観察する場合に2種類の眼位条件(水平視条件と仰視条件)も設けた。
その結果,月の錯視に似た大きさの錯視は,両眼視条件では生じたが,純粋な単眼視条件(最初に単眼視を行なう場合)では生じなかった。しかし,両眼視条件のあとに単眼視条件を行なった場合には,先行する両眼視の影響によって,月の錯視が生じた(錯視量は1.2倍から1.4倍)。その場合でも,単眼視での錯視量は,両眼視での錯視量よりも少なかった。これらの結果は,かつてTaylor & Boring(1942)が提起しその後Kaufman & Rock(1962)により否定された両眼視説(両眼視が月の錯視を引き起こす決定的な要因であるという考え)を支持した。また,錯視量における眼位の影響は、両眼視条件では見られたが,単眼視条件では,眼位の影響はほとんど見られなかった。したがって,Holway & Boring(1940)が指摘した月の錯視における眼位の効果は,実際には両眼視においてのみ存在することになる。以上の結果は,月の錯視が地表の見えによって起きるとするKaufman & Rock(1962)の説が誤りであり,月の錯視にはレンズ調節や,とりわけ輻輳といった,動眼系の状態が深く関与している可能性を支持する。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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