研究課題/領域番号 |
05610078
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験系心理学
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研究機関 | 弘前学院大学 |
研究代表者 |
佐々木 正晴 弘前学院大学, 文学部, 助教授 (60178663)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 開眼手術 / 視覚遮蔽 / 視覚形成 / 歩行行動 / 遠方視 / 運動視 / 認知地図 / 眼球運動 / 先天盲 / 視覚の発達 / 歩行活動 / 視覚と触覚 / 遠方視機能 / 深みの知覚 |
研究概要 |
本研究は、日常場面の行動を誘導・調整する視・運動系活動の形成過程について明らかにすることを最終的な目的とし、科学研究費が採択されたこの2年間は、主に9歳のときに開眼手術を受けた女性ToMについて、触覚に依拠する段階を離れて視覚を通して身体を移動(歩行)する行動の発生・成立過程を確定したいと考えた。むろんひとくちに歩行行動といっても、それはいくつかの下位機能群に支えられて初めて成立すると考えられ、本研究ではそれらを、(1)遠方視機能、(2)即時視機能、(3)移動物体視機能、(4)奥行視機能、(5)歩行認知地図作製機能の5つとし、各々の機能形成を図ると同時に、随時ToMに屋外をガイドなしで歩いてもらい、その状況を観察し状況に応じて新たに課題を組み込んでいった。 2年間の一連の実験の結果、歩行行動の下位機能と想定した遠方視機能、即時視機能、移動物体視機能、奥行視機能、歩行認知地図作製機能の各々の形成をある程度図ることができ、その結果、各機能の成立メカニズムを推定することができた。同時に、それらの下位機能群がどのように組み合わされたときに日常場面の歩行行動が成立するかについてもある程度明らかになってきた。 他方、ToMの屋外歩行の状況を観察すると、当初予想した5つの下位機能の他に新たな機能形成が必要であることがわかった。そのひとつが眼球運動を統制する機能形成である。この機能は、物体の認知水準に対応することが示唆された。
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