研究課題/領域番号 |
05610084
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐藤 公治 北海道大学, 教育学部, 助教授 (60113669)
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研究分担者 |
城谷 ゆかり 北海道大学, 教育学部, 助手 (70235761)
若井 邦夫 北海道大学, 教育学部, 教授 (40000632)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 遊びのテーマの共有化 / 社会的相互作用 / 縦断的研究 / 生態学的観察 / 遊びテーマの共有化 |
研究概要 |
本研究は、就学前の幼児の集団遊びの形成・発展過程を遊びの構成メンバー間の社会的相互作用の分析を通して明らかにしていくことが目的であった。ここでは、幼児の自由遊びの時間の中で行われている集団・共同遊びを継続的に参与観察を行い、最長2年間の継続的資料を収集した。2年間の間に観察・記録が収集された約200の遊びについてすべて発話記録がVTRテープから起こされ、それを基に詳細な会話分析と相互作用分析が行われた。 そこで得られた主な結果は以下のようなものである。 1、遊びのテーマの共有化という観点でみると、年少と年中児・年長児の違いが顕著であり、年少児の場合は他の年齢群の子どもたちのそれよりテーマを共有化した遊びは半数程度であった。そのために年少児の集団あそびは、テーマがない偶発的な言動で遊びが展開されるものや、途中からメンバー間で遊びのテーマにずれがおきて遊びが崩壊してしまうものが全体の6割を占めている。 2、年長児の場合は、共同遊びの経験が多いことや、集団としての対人関係構造(勢力関係のヒエラルキー、対人的な好悪関係)が出来上がっており、そのことが遊び集団としての安全性を生んでいる。このような外枠の規制が強く働いてる場合には相互作用を通してのテーマ共有の手続きやその確認といったことが半ば省略されて集団遊びがスムーズに進行できている。 3、年中児の場合には、年長児のような対人関係構造が十分に形成されていない途中の段階であり、それだけ相互作用的な活動に依存しなければならない。
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