研究課題/領域番号 |
05610142
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
山口 素光 岡山大学, 文学部, 教授 (50019080)
|
研究分担者 |
山口 素光 岡山大学, 文学部, 教授 (50019080)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
|
キーワード | 山村 / 過疎化 / 社会変動 / 村の住民生活 / 伝統 / 地域開発 / 地域社会再生 / 地域振興 / 伝統文化 / 地域社会の再生 |
研究概要 |
1.富山県西南部の利賀村、平村、八尾町大長谷(旧大長谷村)は、北陸の典型的な山村であるが、昭和30年代に始まった高度経済成長期以来、未曾有の社会変動に遭遇した。特に急激な過疎化、過度の高齢化、少子化の進行、拡大により、地域社会や住民の生活システムが解体の危機に瀕している。 2.これらの山村ま過疎克服のために、さまざまの地域開発に取り組んできた。その諸施策は当初は道路の整備・交通対策、農業・林業の振興や産業の誘致など経済的側面に重点がおかれていたが、その後、経済的側面からどちらかといえば福祉や文化の側面に重点が次第に移ってきて、特に文化的な行事・イベントなどの住民の積極的な活動を通じて、地域社会の活性化、再生を図ろうとする方向が強くなっている。 3.これらの地域開発事業では、山村の旧来の伝統を打破、あるいは否定するのではなく、その伝統的な文化や生活を十分に活かしながら、地域社会の活性化、再生が図られるのである。その点で利賀村における地域の伝統を活かす、さまざまの特異な行事・イベントの開催などによる積極約な「村おこし」は広く注目を集めている。 4.利賀村の住民を対象とするアンケート調査によると、これからも「村でずっと暮らしたい」との態度を表明するものは半ばを割り、村の将来への展望は必ずしも明るくないが、村の氏神の祭礼や夫役労働など村の伝統的な共同の行事・慣行への参加や村の伝統的文化の継承、発展には積極的な態度がうかがえる。 5.「活力ある文化の村づくり」を標榜する利賀村では、この伝統的な文化や文化遺産を巧みに活かした「そば祭り」「世界演劇祭」「山祭り」をはじめとする、数々の多彩なイベントや行事が、村の住民の積極的、主体的な参加、協力によって推進され、村の活性化、地域社会再生に大きく貢献している。
|