研究課題/領域番号 |
05610161
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
池田 勝徳 日本大学, 法学部, 教授 (70096759)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1993年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 高度医療、医療技術の発達 / 高齢化社会 / Reciprocal Volunteer System / 尊厳死、安楽死 / 家族形態と機能の変化 / 人間性の尊重 / 介護ケアシステム / 産業構造の変化 |
研究概要 |
戦後の急激な人口構造の高齢化が進むなかで、世界有数の高度医療技術を誇る我国にあって、将来どのような医療の適用を行ない、介護ケアシステムを確立していくかは極めて重要な課題である。いや、それは単に日本だけの問題ではなく今や世界的な問題である。私はこの問題の対応としてReciproacl Volunteer Systemの法制化を提示し学会で報告してきた。私のこうした考えに近い介護システムが世界にあるかを在日大使館を通して調査するとともに、世界各国の対応の現状を調べた。そしてその一方で、日本では尊厳死や安楽死等の医の倫理的側面を視野におき、戦後の産業構造の変化に伴う家族形態、家族機能の変化のなかでの、女性の労働力としての社会進出や介護・社会意識の変化等による従来の家族内介護能力およびその意識の底下は極めて著しいものがある。かかる状況下での急激な高度医療・技術の発達とその適用に伴う介護ケアの長期化には目を見張るものがある。しかし、高齢化や長期化自体が問題なのではなく、問題はこの事態にどのように対応すべきか、対応できるかと言うことである。こうした点を調査を介して追究したわけである。具体的には従来も、また将来もやはり介護の主体をなすのは女性であると思われる。そこで全国の女性を対象に二つのファクターの下に2000名をランダム抽出した。その一つは若い20才前後の女性と近い将来介護が身近になる女性、その母親を抽出し世代的な意識の差をみた。そして今一つは、介護問題が深刻化したのは家族形態(核家族化)による従来の家庭内介護が現実問題として不可能となったことにあり、核家族世帯と同居家族と都市周辺部と地方に住む女性の二つのグループからその違いを把握することにした。目下のところは、その集計・分析A一応終わり、そのデータの解析と報告書の作成に務めているところである。
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