大学へ目的意識をもって入学してくる学生は非常に多い。その目的意識の内容は、大学に設置してある学科、コース等、大学が広報活動している内容については顕著にあらわれている。しかし、資格についてはあまり広報活動をしていないにも関わらず、資格を取得したいという目的意識の内容が非常に多い。これは、資格を持っていないと就職にふりであるという考え方が、高校生の時代から浸透していると考えられる。一方、文系の女子学生に限っていえば、一家に一台ワープロ(パソコン)がある時代といわれながらも、入学してきた段階でワープロを操作できない学生が非常に多い。このように、コンピュータ操作にはほとんど無関心であるが、情報処理に関する資格などを取得したいという目的意識を持っている学生に、情報処理教育を行うために次のようなことを行った。 情報処理教育の一環としてまずワープロ操作ができるようにすること、さらに具体的な目標を持たせて授業を行うことで、スムーズにかつ持続性を保たせながら実習を進めていく。ここで具体的な目標とは、ワープロ検定に合格できること。このような授業を行った結果、検定の合格者が非常に多くなり、授業の受講完了率も非常に高くなった。今回は検定試験に合格するという目的を設定したが、このような目標は年々変わっていくものであるので、常に調査をし情報処理教育を施すための環境作りをしなくてはいけない。
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