• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

地域開発における葛藤と統合-開発人類学的研究-

研究課題

研究課題/領域番号 05610245
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 文化人類学(含民族学・民俗学)
研究機関東京大学

研究代表者

伊藤 亜人  東京大学, 大学院・統合文化研究科, 教授 (50012464)

研究期間 (年度) 1993 – 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード開発 / 農業 / 構造改善 / 地域社会 / 生産組織 / 儀礼 / 葛藤 / 生活文化 / 農業開発 / 社会変化 / 伝統文化 / 統合 / 地域振興 / 家業 / 地域振興行政 / 葛藤と再統合 / 合意形成 / 歴史認識 / 異業種間の利害対立 / 伝統の創造 / 外的要因 / 地域開発 / 開発人類学 / 町並み保存 / 共同体 / 現地調査 / 活性化
研究概要

本研究は近年の文化人類学による開発研究の論点を踏まえて、現代の農村開発の事例研究として、経済主義的・技術論的な開発が当該地域社会にもたらす変化、とりわけ開発の論理と既存の人間関係や社会構造との葛藤と、住民側のこれに対する認識と対応およびその文化社会的な脈絡を明らかにすべく、長崎県五島の崎山を事例として取り上げて、現地調査による観察と民族誌的な記述と分析をおこなった。
戦後この地区で農政、農協、専売公社によって三者三様に実施された自立専業農家育成のための農業開発と地域振興は、一作目への専門化と量産態勢、機械化による生産性の向上、専門的な営農指導、生産組織の再編を推進し、その結果、一旦は当初の目標であった所得増による専業農家の自立は達成された。しかし、そのあまりに急激な経済主義的・技術主義的な政策による介入は、既存の社会文化的な脈絡を軽視したため、作目別農家の生活と意識に大きな差をもたらし、かつ作目間の競合関係が深刻な利害対立にまで発展する結果となった。経済論理を優先する立場からは作目別団地形成による村落分割構想が提示されそのための助成も講じられたが、他方では、住民間の葛藤や対立を緩和するための協調と経済利潤を犠牲にした既存の人間関係と生活文化の再認識が提起されている。本論では作目別の三つの開発計画が競合しながら推進された経緯と背景、住民の側での意識と行動の多様化と開発に伴う分裂化の過程、そして旧来の社会文化的伝統の再認識の過程を記述・分析し、現代の多元的な状況下での地域内発型の開発と住民参画、開発における社会文化的な配慮のための問題を提示した。

報告書

(4件)
  • 1995 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1994 実績報告書
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 伊藤亜人: "離島農村における開発にともなう葛藤と再統合" 東京大学教養学部人文科学科紀要. (予定). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi