研究課題/領域番号 |
05610251
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
文化人類学(含民族学・民俗学)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
嶋 陸奥彦 広島大学, 総合科学部, 教授 (30115406)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1994年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1993年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 人類学 / 歴史 / 朝鮮 / 戸籍 / 地域社会 / 家族 / 親族 / 流動性 / 村落 / 歴史人類学 / 地域動態 / 大丘戸籍 / データ・ベース |
研究概要 |
1.前年度に引き続き、大丘戸籍のデータ・ベース化を行ない、その作業を終了した。対象地域は慶尚道大丘府下の祖岩坊一里・二里・甘泉里、月脊坊月脊里・上仁里・蔡亭里・遠徳里の7集落である。 2.これらについて、各氏族毎に系譜の復元作業を行ない、系図を作成した。 3.それに基づき、各時期のそれぞれの戸について、前後の時期との系譜の連続関係を検討し、村落構成戸の入れ替わりの状況を分析した。対象7集落内での継続居住に関する分析の結果は次の通りである。 a.ある時期に存在した戸の子孫が、次の時期にも引き続き居住する比率 b.ある時期に存在した戸のうち、その祖先が前の時期にも居住していた比率 分析結果a.は、地域社会を構成する戸が、父子継続を通して定着に成功する確立が非常に低いことを、また分析結果b.は、定着に成功した戸は分家などにより幾分戸数を増やすが、それでも各時期の地域社会構成戸の半数以上は、近年に来住したものであることを、それぞれ示している。これらは17世紀末〜19世紀中期の農村において、人口の地理的流動性がきわめて高かったことを意味している。
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