研究課題/領域番号 |
05610265
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
木村 茂光 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (90134759)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1993年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 解(状) / 住人 / 上申文書 / 身分呼称 / 中世村落 / 一国平均後 / 領域型荘園 |
研究概要 |
継続している「住人等解」の収集と併行して「住人」という呼称に関する史料を収集し、その分析をすすめた.その結果、「住人等解」出現(11c半)の直前までは「そこに住む人」という一般的な意味でしか使用されなかった「住人」が、「住人等解」出現の直前から、在地社会の上層、ないし在地社会を代表するような意味が用いはじめられることが明らかになった.そして、その用例を検討すると、大部分が所領(荘園においても公領においても)の領域を問題にする場合であることが判明した.この事実は、11c半から成立してくる領域型荘園と密接な関係があることを想定させる. この事実をふまえ、11c中期以降の「住人」の用例を検討した結果、まず、「逃散」という行為にともなって「住人」という用語が使用される場合が多いことが判明した.そこで、この「逃散」と「住人」との関係にしぼり、検討を加えた結果、次のような結論をうるに至った. 〇「逃散」の要因としては一国平均後ないしそれに準ずる国後の賦課とその免除要求が大きく関連していたこと 〇その一国平均後etcの免除のために、荘園と公領を領域化に区分し、その領域内に居住するものとして「住人」という用語2身分呼称が使用されるようになったと考えられること.
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