研究課題/領域番号 |
05610300
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
東洋史
|
研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
太田 幸男 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (20014847)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
|
キーワード | 候外廬 / 中国古代社会 / 共同体 / 都市国家 / 領域国家 / 邑 / 古代国家 / 奴隷 / 皇帝 |
研究概要 |
3年間にわたる本課題研究の主要な成果は、候外廬『中国古代社会史論』(北京・人民出版社刊・1955年)の翻訳を岡田功・飯尾秀幸の両氏とともに完成させたことである。この書は殷王朝末期から戦国時代末期にわたる約800年間において、中国社会に存在した共同体がどのように変化してきたか、特に農民の共同体に対する階級的支配がどのように実現されたか、さらにその結果としてどのような都市国家が形成され、それがどのようにして統一国家へと発展していったか、について具体的に実証した名著である。この書においては、先泰時代から漢代にかけての諸文献が広く引用されているとともに、甲骨文・金文・石鼓文などの出土文献も当時において可能な限り広く引用されている。また、マルクス・エンゲルスをはじめとする西欧の歴史理論に対する深い理解にもとづいて中国の歴史事象が分析されており、日本および中国の研究者から大変高い評価をうけている。しかし大変難解なため、外国語には翻訳されることなく今日に至っていた。 本課題研究においては、この書の引用史料を一つ一つ原典にあたって検討するとともに、この書に示されている種々の歴史概念の邦語訳を検討することに力を入れた。また後掲の私の二論文は、この書の学説史上の意義について検討し、候外廬の考え方に対する私自身の見解を述べたものである。特に候外廬が中国に現われた最初の国家を都市国家と考えたことに対する検討をおこない、私の見解を述べた。
|