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『一目千軒』の研究

研究課題

研究課題/領域番号 05610366
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 国文学
研究機関京都府立大学女子短期大学部

研究代表者

藤田 眞一  京都府立大学女子短期大学部, 教授 (30140239)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワード遊廓の風俗 / 近世期の出版 / 島原俳壇
研究概要

『一目千軒』の調査・研究は、1、諸本調査、2、内容読解、の2方面からなす必要があった。
1、諸本調査によって知り得たことがら。
(1)初版本とされる宝暦7年版には多数の異版が存在するが、各寄部等の比較検討により、大きく2種類に分類できる。また当時、『一目千軒』の最大の利用価値は、この各寄部にこそあったことが推測される。
(2)以下、安永3年版・同7年版・天明4年版・寛政元年版・同13年版が確認されたが、なかでも、天明4年版で大改版のあったことが判明する。また、これらの版が名寄部を大幅に縮小していることは、『一目千軒』自体の性格づけの変化があったことをうかがわせる。
(3)版元の変遷があり、そのことが内容の変化に影響していることが跡づけられる。
2、内容読解によって知り得たことがら。
(4)近世期の他の資料を併用しながら、島原の遊廓としての風俗を細かく考証した。
(5)『一目千軒』の本文を綿密に読む中で、島原案内記として豊富な内容をもっていることがわかり、それ以前の同種の本との相違や、本書の企画の魅力、また永続的刊行の理由を解明しつつある。
(6)太祇・風状らの俳書に入集する島原の関係者(廓の主や遊女)を、『一目千軒』の名寄と比較すること二よって、島原俳壇の状況の把握がかなりできるようになった。
(7)引用文献の豊富さや白話語の使用などの検討により、呑獅ら作者の学識・教養の程度が測れる。今後の課題としては、同年に出版された、大阪新町の『澪標』の研究、また本書との比較検討が必要である。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 藤田,真一: "一音編『秋しりがほ』" 角屋研究. 3. 43-60 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 藤田,真一: "太祇伝小考" 会報大阪俳文学研究会. 27. 2-6 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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