研究課題/領域番号 |
05610373
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
中国語・中国文学
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研究機関 | 二松学舎大学 |
研究代表者 |
高山 節也 二松学舎大学, 文学部, 助教授 (80136580)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 漢籍 / 版本 / 目録 / 古文書 / 儒学 / 藩校 / 聖堂 / 江戸時代 |
研究概要 |
本年度(平成6年度)は、鍋島本藩における古文書類の残る資料と細部の検討をおこない、おおよその調査を終了した。これによって鍋島本藩の古文書については、資料調査をおおむね完了したことになる。その結果、「鍋島文庫現存漢籍の収集について」と題する論考を、平成7年2月付にて発表することができた。これは、鍋島本藩における漢籍の収集史の一環として、明治初年の佐賀の乱による膨大な書籍の焼失後における、新たな漢籍の集積とそれらの収集経路について、可能なかぎり解明しようとしたものであり、現文庫成立史上最も具体性に富む考察となったといえる。ただ蔵書印による書籍の収集経路の推定が中心となったため、蔵書主体の特定になお未解決の部分を残すところがあり、今後の資料による訂正・増補が必要である。またこれに引き続き、鍋島文庫前史としての、江戸時代における漢籍収集史を纒める必要がある。これが本藩文庫研究における来年度(平成7年)の研究目標のひとつとなろう。 また本年度においては、上記の調査・研究と並行して、多久歴史民俗資料館の諸資料調査をおこなった。これは特に『御屋形日記』に代表される多久家の資料で、本藩文庫に劣らぬ江戸時代資料としての質と量をもつものであり、現在元文三年まで調査を終えている。科学研究費の支給は本年度までであるが、引き続き調査を継続する予定でる。多久家は早くから文教政策に熱心で、邑校東原精舎の建設、多久聖廟の構築等、鍋島支配下における文教政策上特異な位置を占めるものであり、本研究における重要な研究対象の一つである。本年度の第二回現地調査を三月に予定しているが、多久家資料の調査を中心として実施の予定である。
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