研究課題/領域番号 |
05610387
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
英語・英米文学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
天野 政千代 名古屋大学, 文学部, 助教授 (80116524)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 格標識 / 格標示 / 抽象格 / 投射原理 / 目的語転移 / 隣接性条件 / 単一格の原理 / 二項枝分かれ / 指定辞・主要部 / 主要部・補部 / 姉妹条件 / 構造格 / 内在格 / 格照合理論 / 格素性 / 格理論 / 格照合 / 二重目的語構文 / 主題役割付与 / 最小主義プログラム / 機能範畴 / ECM構文 / 指定部・主要部関係 / 主要部・補部関係 |
研究概要 |
本研究の目的は、現代英語に格標識が存在するかどうかを確認することであった。この目的達成のためにコンピュータを用いてコーパス資料を作製し、その後は理論的分析を進めてきた。原理・パラメター接近法と呼ばれていた言語理論が最小主義プログラムへとこの3年間の間に移行し、大きく変化したが、現代英語にも抽象的レベルでは格標識が存在するという仮説は維持されている。本研究で収集した資料からもその点は十分に裏付けることができるが、問題となったはその抽象格の付与方法であった。最小主義プログラムでは、格標示の基本的構造関係は指定辞・主要部関係のみであると言われており、むしろ焦点はこの仮説が正しいかどうかにあると言ってよいであろう。しかし、コーパス資料を厳密に検討するならば、その仮説は明らかに誤りであり、現実の英語の言語事実を正しく捉えている、とは考えられない。最小主義プログラムでは、目的格の照合が指定辞・主要部関係に基づいて論理形式においてなされるとされている。しかし、この構造関係だけであなく、主要部・補部関係も格照合に関与するとなると、理論全体に与える影響は非常に大きくなるであろう。例えば、目的格の照合は顕在的統語論で行われ、論理形式とは無関係になる。
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