研究課題/領域番号 |
05630031
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
経済政策(含経済事情)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
佐伯 親良 九州大学, 経済学部, 教授 (70136589)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 景気指標 / 景気の転換点予測 / 計量経済モデル / 時差列モデル / MTVモデル / MSMモデル / 時差列因子モデル / 時系列モデル / 時系列主成分モデル / 時系列因子モデル / 景気観測 / ディフュージョン・インデックス / 時系列分析 / VARモデル / カルマンフィルター / 確率シミュレーション |
研究概要 |
本研究は、最近の景気観測の統計的方法について、特に、景気指標作成の方法について、時系列モデルおよび計量経済モデルの観点から比較分析を進めることとしてきた。目標とした方法は、(1)時系列的手法による確率予測、(2)VARモデル、ベイズタイプモデル(BVAR)、(3) Stock=Watsonタイプモデル、および、(4)計量経済モデルによる確率予測である。時系列モデルによる景気指標の分析に関しては、1970年以降の日本経済の循環変動に関してみると、時系列主成分(MTV)モデルを利用することが一つの有効な方法であり、近年、急速に進展してきたマルコフスイッチングモデル(MSM)と組み合わせて景気転換点の確率予測を試みることが、景気予測に有効な方法となることを欧米での研究のサーベイ及びシミュレーションを通じて明らかにした(これらに関しては、景気循環学会で報告、1994年10月)。時系列因子モデルの一つであるStock=Watosonタイプモデルも、景気の転換点予測と理論的側面からみて有効な方法であることが分析されたが、時系列主成分、(2状態)MSMモデルの推定に比較して極めた長時間の計算が必要であるという難点がある。ただ、急速なプロセッサの進展により問題とはならないであろう。マクロ計算経済モデルによるFairタイプのアプローチは、中規模(生産、国際収支、金融、労働、物価、デフレータからなる200本程度)のモデル構築、伝統的シミュレーションと予測(景気循環学会、セミナーで報告1994年12月)を行ったが、確率予測のシミュレーションをこの時点で終えるに到らなかった。この点は今後も進める予定であるが、金融セクターでの需給バランスにより循環的な変動を再現したモデルとなっている点が強調できる。分析の詳細は、(仮題)景気指標の統計的方法(牧野書店)として出版する。
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