研究分担者 |
原 正雄 東海大学, 理学部, 講師 (10238165)
土屋 守正 東海大学, 理学部, 助教授 (00188583)
郡山 彬 東海大学, 理学部, 教授 (30056246)
草場 公邦 東海大学, 理学部, 教授 (20087076)
渡辺 純三 東海大学, 理学部, 教授 (40022727)
|
研究概要 |
標数p>0のFrobenius写像の作用によって定義される特異点の族,F-regular,F-pure,F-rational ringの研究について,本年度に得られた結果は次の通りである. (1)任意標数の特異点に対して,F-regular⇒log-terminal,F-pure⇒log-canonicalが示せた.これにより,標数0の特異点に対しても,無限個の標数pへのreductionがF-regular(resp.F-pure)ならばlog-terminal(resp.log-canonical)であることが示せた. (2)normal graded ring R=R(X,D)(ここでX=Proj(R))のlocal cohomology moduleへのFrobenius写像の作用とOx(D)→[Ox(pD)]^<1/p>のcokernelとして現れるvector bundleのcohomology moduleとの対応が明らかになり,これによってvector bundleの理論から特異点の性質を,また,逆に特異点から新しいvector bundleの例を作ることが可能になった. (3)上記の理論より,任意標数での2次元F-regular ringの分類,2次元のrational singularity(標数0)の標数pへのreductionがいつF-rationalになるかについての部分的結果が得られた. 次の目標として,一般次元でのrational singularity(標数0)と標数pのF-rational ringとの関係,特異点のblowing-upがF-rational,f-regularとなるための条件を求めることがあり,目下研究中である.
|