研究課題/領域番号 |
05640069
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
後藤 四郎 明治大学, 理工学部, 教授 (50060091)
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研究分担者 |
佐藤 篤之 明治大学, 理工学部, 講師 (70178705)
稲富 彬 明治大学, 理工学部, 教授 (20061872)
今野 礼二 明治大学, 理工学部, 教授 (20061921)
森本 浩子 明治大学, 理工学部, 教授 (50061974)
服部 晶夫 明治大学, 理工学部, 教授 (80011469)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1993年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | シンプレクチック多様体 / アフィン流 / blow-up rings / 特異点解消 / Cohen-Macaulay性 / 熱対流方程式 / monomial curves / Rees代数 |
研究概要 |
広中によって発見された特異点解消のプロセスは標数0の場合にしか有効でなく、正標数時を含む一般的プロセスは未だ見出されるに至っていない。本研究は、代数学・幾何学・解析学の全般に渡る独自のアプローチを以て、特異点解消問題を解決することを最終目的とする。最近提出されたSpivakovskyの方法はこの問題を一気に解決する可能性を秘めたものとして世界的な注目を集めた。本年度は上記Spivakovskyの方法の追試など特異点解消の基礎研究に重点を置いた共同研究を行った。まず、報告として、Spivakovskyの方法の有効性には同意しがたいことを述べなくてはならない。大域理論は局所理論に帰着できることは既に古典的に知見であり、同氏の方法も局所理論に関するものであったが、blow-upによって特異点が確かに改良されることの証明には再現不可能の主張が含まれ、その方法を確立されたものとして認めることはできない。一方、基礎研究としては、まず服部が、半自由なハミルトン的作用をもつシンプレクチツク多様体は2次元球面S^2の直積と同じコホモロジー環を持つことを示し、佐藤は、3次元多様体のアフィン流にある種の素直さを仮定した上で閉軌道を持たない極小流の分類に成功した。後藤は、3次元空間内の代数曲線を中心とするsymboli blow-upのコーエン.マコウレイ性の判定条件を提出し、多数の例を解析してその判定法の有効性を実証した。更に、森本と今野は、熱対流方程式の定常解と周期解の安定性について新たな知見を得た。以上は基礎研究として当初の期待を上回る成果であった。代数系・幾何系・解析系の共同研究の場として合同連絡会議を計画したが、このセミナーも次第に充実する傾向を示し、研究成果こそ未だ発表の段階に至らないとは言え、相互の知識と技術の交流の結果、新たな知見への準備が着実に進み、次年度以降の研究について希望を持たせるものである。
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