研究課題/領域番号 |
05640117
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
土井 英雄 広島大学, 理学部, 講師 (50197993)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1993年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 経路積分 / 幾何学的量子化 / 結び目 / 量子群不変量 |
研究概要 |
経路積分による量子化の数学的に厳密な展開を表現論を基にして確立することを主目標として研究を行なった.第1段階として有限自由度の量子力学の問題を扱った.コヒーレント状態による量子化は、ワイル流の形式的処方では解釈が困難であるので、幾何学的量子化の表現論的実現を経由することにより、古典力学との対応を模索することとした.等質ケーラー多様体をリー代数の余随伴軌道として実現し標準的なハミルトン系を設定する.このときケーラー形式より決まる直線束の切断上の正則表現の行列要素の折れ線近似による経路積分表示を決定した.経路積分の数学的解釈において、平坦な空間であれば指数関数にハミルトン関数を代入すれば良いが、一般の曲がった空間においては、イソトロピー群の指標を複素化シンメトリー群上の有理型関数に標準的に延長したものを用いて波動関数が表示できることが解明された.続いて結び目の量子群不変量の経路積分による構成問題を扱い、位数の低い部分において効率的なアルゴリズムを考案し、これにより既存の数値を検証することに成功した.継続的な研究により、更に高位数の不変量も決定することが可能になると期待される。
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