研究分担者 |
森下 昌紀 金沢大学, 理学部, 助手 (40242515)
古田 孝臣 金沢大学, 理学部, 教授 (50019452)
藤本 坦孝 金沢大学, 理学部, 教授 (60023595)
林田 和也 金沢大学, 理学部, 教授 (70023588)
田村 博志 金沢大学, 理学部, 講師 (80188440)
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研究概要 |
一瀬は,相対論的Weyl量子化ハミルトニアンの一般の特異性を許すベクトルポテンシャルを持つときの新たな定義を与え,その自己共役作用素としての実現の問題や以前に得た虚数時間経路積分表示の有効性について研究してきた.土田哲生とともに、その本質的自己共役性をベクトルポテンシャルが局所2+δ(δ>0)乗可積分のときに,2次形式としてその自己共役作用素の実現をベクトルポテンシャルが局所1+δ乗可積分のときに確立した.虚数時間経路積分については,近く一般のベクトルポテンシャルの場合に解決の見込みである.さらに他方では,核電荷Z,電子数Nを持つ原子やイオンや分子に対する多体問題において,Liebの負イオン化上界N<2Z+1を導くのに用いられた運動エネルギー作用素に関する不等式を,非相対論的,相対論的両ケースについて一般的且つ統一的証明を与えた. 田村博志は,4次元ユークリド空間にランダムに分布し互いにクーロン相互作用している閉曲線達の統計力学を考え,この熱力学的極限によって得られるGibbs測度を得て次の問題を鋭意研究中である. 林田和也は,中谷政夫と共に,Yamabeの問題を双曲空間で考え,球対称解の大局的存在を論じた. 藤本坦孝は,3次元ユークリド空間内の2つの完備平坦極小曲面M,M′の間の共形的微分同相写像Φの存在を仮定したとき,Mのガウス写像Gと,ΦとM′のガウス写像の合成G′の逆像が異なる7つの値で一致すれば,GXIG′であることを示した. 古田孝臣は,代数体の拡大体において完全分解する素イデアルの類別について,非アーベル拡大(有理数体上(2,2)型アーベル拡大に関する非アーベル中心拡大)の場合に,そのような類別を得た. 森下昌紀は,A.Weilによる古典的な非アーベル関数に関する結果のいくつかの代数体における類似物を追求し,論文を一篇まとめた.
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