研究分担者 |
高木 啓行 信州大学, 理学部, 助手 (20206725)
大堀 正幸 信州大学, 理学部, 助教授 (50020673)
真次 康夫 信州大学, 理学部, 助教授 (60020682)
岸本 量夫 信州大学, 理学部, 教授 (10020653)
浅田 明 信州大学, 理学部, 教授 (00020652)
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研究概要 |
この研究課題は非線形現象を記述する非線形の常微分方程式あるいは偏微分方程式また確率微分方程式等の多数の未解決問題を解明するために,解析学的のみならず代数学的・幾何学的などの観点から非線形問題およびそれと関連する諸問題を研究することを目的とするものであった。研究代表者および分担者は解析学の分野から4名,幾何学の分野から4名,代数学の分野から2名の計10名で構成されていた。具体的な研究テーマとしては,非線形偏微分方程式に関する研究,ループ群束の非可換接続についての研究,非アーベル的コホモロジーと場の理論とに関する研究,C^nの単位多重円板上のあるハーディ空間の上の等距離写像に関する研究,C^nの単位球上のあるバナッハ空間の上の等距離写像に関する研究,多重円板上のH^∞+Cのmultiplierとブルゲイン代数に関する研究,フレッドホルムの荷重合成作用素に関する研究,有限半順序集合Pと環のP-ガロア拡大に関する研究,およびPI多元環の中心商標に関する研究であった。また,研究業積の観点から云えば,関数方程式論的にはドリフト項をもつ非線形放物型方程式の時間的大局解の存在証明,大域的解析学的分野ではループ群束やカレント群束等を含むGLp束における非可換接続に関する探求等,多変数関数論の面ではハーディ空間上の線形等距離写像の特徴ずけなどの一連の仕事,関数解析学の面では荷重合成作用素がフレッドホルム作用素であるための必要十分条件の発見,代数学的分野では有限半順序集合Pが働く環の不変環の構造の解明などこれらが主要な成果である。これらは各種の刊行物ならびに種々な所で発表されたり講演されたりした。尚,以上の成果は非線形問題全般に対して直接的・間接的に,また純理論的にあるいは応用面において多々寄与する所があると考えられる。今後ともこの問題の一層の解明のために努力したいと思う。
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