研究分担者 |
松井 卓 東京都立大学, 理学部, 助教授 (50199733)
山田 裕史 東京都立大学, 理学部, 助教授 (40192794)
青木 統夫 東京都立大学, 理学部, 教授 (60087020)
富山 淳 東京都立大学, 理学部, 教授 (30006928)
酒井 良 東京都立大学, 理学部, 教授 (70016129)
|
研究概要 |
代表者の行った研究を中心に述べる。これは2つあり,対流項をもつ準線形放物型方程式の解の爆発問題と半線形波動方程式の散乱問題である。前者は都立航空高工専の鈴木龍一等との共同研究であり,まず解の爆発と大域存在を分ける非線形項と初期データの条件を定め,次に爆発解の爆発時刻での漸近挙動,特に一点爆発が起る場合について,対流項が与える影響をしらべた。後者は北海道大理学部の久保田幸次との共同研究であり,空間2時元の問題に対してオプティマルな結果を与えた。小さな初期データに対して大域解の存在条件は知られていたが,その解が散乱状況にあり,自由な波動方程式の解との対応で散乱作用素の存在を示すことが未解決で残されていた。この論文ではそれを肯定的に解決した。これらの他にも代表者は非線形波動現象に関する新しい結果をいくつか得ており,口答発表をしている。これらは漸次論文として発表する予定である。 分担者の行った研究は多く,全てを研究発表のリストにあげることができない。またその内容についてくわしく述べる余裕はないが,例えば酒井良の論文では2次元求積領域の境界の正規性をポテンシャル論を用いて示しており,西岡國雄の論文ではP-放物型方程式に対し,初期データと係数が共鳴を起す場合に解の漸近挙動をしらべている。 リストにはあげてないが山田裕史の50ページになる論文も発表されており,(Japanese Jiurnal of Math),全体として科学研究費(一般C)の上記研究課題は達成できたと考えている。
|