研究概要 |
power momentsとtrigonometric momentsの場合について、以下の結果に大きな違いがないので、trigonometric momentsだけについて述べます。{c_0,c_1,・・・c_N},c-_R=c_R(1≦R≧N)を(strictly)positive definiteな列とするとき、その表現測度の全体〓(c_0,・・・,c_N)は明らかに単位円周上の測度全体の中でweak^ж compactな凸集合をなしています。以下{c_0,c_1,・・・c_N}を一つ固定して、〓(c_0,・・・,c_N)の端点を問題にします。 列{d_0,・・・,d_M,d_<M+1>}がsingularly positive definiteであるとは{d_0,・・・,d_M}はstrictly positive definiteでかつ{d_0,・・・・,d_M,d_<M+1>}はnon-negative definiteであるがstrictlyにはpositive definiteでないこととします。与えられた{c_0,・・・,c_N}に対して、これに有限列を付け加えて任意の長さのsingularly positive definiteな列{c_0,・・・c_N,・・,c_M,c_<M+1>}を作ることが可能です。以下、この拡大列を簡単にsingular extensionと呼ぶことにします。結果は次のようになります。定理{c_0,・・・c_N}のsingular extensionで、その長さが2倍以下のものの全体と〓(c_0,・・・,c_N)の端点全体との間に一対一の対応がつけられる。さらに、その対応の付け方は次のように与えられる。{c_0,・・・c_N,・・,c_M,c_<M+1>}(N≦M≦2N)をsingular extensionの一つとするとき、M+1次の多項式【numerical formula】は単位円周上にM+1個の零点a_1,・・・,a_<M+1>を持ち、これら零点{a_1,・・・,a_<M+1>}を台とし、各a_Rに重さ 【numerical formula】を持つ測度μ=Σ^^<M+1>__<R=1>ω_R δ_a_Rが{c_0,・・・c_N,・・,c_M,c_<M+1>}に対応しているものである。ここに、T_Mは{c_0,・・・c_M}から出来るToeplitz行列、D_MはT_Mの行列式である。
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