研究課題/領域番号 |
05640232
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解析学
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
加藤 芳文 名城大学, 理工学部, 助教授 (40109278)
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研究分担者 |
三町 祐子 名城大学, 理工学部, 講師 (00218629)
硲野 敏博 名城大学, 理工学部, 教授 (80076645)
飛田 武幸 名城大学, 理工学部, 教授 (90022508)
原 優 名城大学, 理工学部, 助教授 (30023295)
松澤 忠人 名城大学, 理工学部, 教授 (20022618)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 代数的トーラス / ジャクソン積分 / qアナログ / q差分方程式 / 接続行列 / ヤコビ・データ関数 / Yang-Baxter方程式 / ガウス分解 |
研究概要 |
代数的トーラス上で、A型、B型と呼ばれるq乗法的関数のジャクソン積分を考察することにより、ジョルダン・ポハーマン型積分の離散化を試みた。このような積分全体はドラーム・コホモロジーのqアナログとしての拡張になり、トーラス上の離散的サイクルの集合との間に双対的な関係を持つ。また被積分関数が持つパラメーターに関して可積分なq差分方程式系を与える一つの方法である、実際数理物理学で有名なq-Kz方程式もこのようにして現れることが知られている。積分を扱う場合、その無限遠方でのパラメーターに関する漸近的振る舞いを調べることや、積分相互の関係を与える接続行列を求めることが重要になる。本研究では代数的トーラス上に働く対称群に関してそれと分割し、個々の基本領域上で積分の漸近的振る舞いが多項式型になる基底を先ず構成した。その間の接続行列をヤコビ・テータ関数を用いて具体的に表示した。作り方より接続行列は対称群の作用に関してコサイクル条件を満たすことがワカル。このこととヤコビ・テータ関数が満たすtri-secant公式を用いると自然な形でYang-Baxter方程式の楕円関数解が求まる。特にA型の場合はこの解が統計物理学で表れるA face modelと呼ばれる可解格子modelのボルツマン重みと一致することが判明した。一般の場合にもYang-Baxter方程式の解が得られるが、行列やサイズが大きくなること、行列が既約でなくなること、成分が積で表されていないことなど不十分な点がありこれからの研究課題である。また今までの議論は行列のガウス分解を用いるとより統一的に取り扱える。
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