研究課題/領域番号 |
05640245
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
塩田 安信 秋田大学, 教育学部, 助教授 (00154170)
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研究分担者 |
舘岡 淳 秋田大学, 教育学部, 助教授 (40006565)
坂 光一 秋田大学, 教育学部, 教授 (20006597)
宇田 敏夫 秋田大学, 教育学部, 助教授 (20006589)
三上 健太郎 秋田大学, 教育学部, 教授 (70006592)
伊藤 日出治 秋田大学, 教育学部, 助教授 (70091783)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | マルチフラクタル測度 / バイオミアル測度 / デジタル和問題 / ルベーグの特異関数 / 高木関数 / 特異点スペクトル / 畑-山口の公式 |
研究概要 |
本研究ではマルチフラクタル測度の数学的基礎付けおよびバイノミアル測度のデジタル和問題への応用について調べ、以下のような成果を得た。 1.マルチフラクタル測度の数学的基礎付けについて (1)マルチフラクタル測度の理論をマルチンゲールの概念を用いて構成した。 (2)最も典型的なマルチフラクタル測度であるマルチノミアル測度について次のことを示した:2つのマルチノミアル測度が同じ特異点スペクトルをもつならば、2つのマルチノミアル測度は本質的に同一である。 2.バイノミアル測度のデジタル和問題への応用 (1)デジタル和のべき和がルベーグの特異関数の微分を用いてエクスプリシットに表現できること、およびその表現の中に現われる関数が連続であることを示した。 (2)デジタル和の指数和についてもルベーグの特異関数を用いてエクスプリジットに表現できること、および指数和の漸近挙動を調べるためにはルベーグの特異関数とべき関数をかけて得られる簡単な関数を評価すればよいことを示した。 デジタル和問題は従来整数論の立場から研究が行なわれていた。バイノミアル測度を用いた研究というのは全く新しい方法であり、デジタル和の表現の中になぜ高木関数が現われるのかなど、従来の研究では不明だった点を解明したものである。なお、この研究においては畑-山口の公式および我々によるその一般化が本質的役割を果しており、今後もフラクタル理論の整数論への応用が期待されている。
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