研究課題/領域番号 |
05640260
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
重川 一郎 京都大学, 理学部, 助教授 (00127234)
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研究分担者 |
谷口 雅彦 京都大学, 理学部, 助教授 (50108974)
野村 隆昭 京都大学, 理学部, 助教授 (30135511)
岩崎 敷久 京都大学, 理学部, 教授 (70027374)
平井 武 京都大学, 理学部, 教授 (70025310)
渡辺 信三 京都大学, 理学部, 教授 (90025297)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | リー群 / ループ空間 / 条件付き測度 / ブラウン運動 / ウィナー汎関数 / ウィナー空間 / リッチ曲率 / 対数ソボレフ不等式 |
研究概要 |
ここでの研究目標は、Lie群上のloop空間を確率論的な立場から、解析的、幾何的に研究することであった。その際、確率微分方程式の解から定まるpath空間上の測度を条件つけたものがloop空間上の基本的な測度であった。まず重要となるのは確率微分方程式の定めるIto mapの研究である。ここではキャパシティの理論を用い、この写像が測度だけでなくキャパシティをも保つものであることを示した。このことはWiener空間の解析がそのままLie群の上のpath spaceに移せることを保証するものである。さらにキャパシティは条件付けに対してregularityを保つのでloop空間にまで制限することが出来る。また研究の過程でWiener空間の部分多様体上での共変微分などRiemann幾何的な概念が整理され有限次元と平行した議論が出来ることが分かってきた。それをLie群のloop空間に適応することによってRicci curvatureやWeitzenbockの公式などを得ることが出来た。これでHodge-Kodaira型の作用素を扱う準備が出来てきた。今後はスペクトルの性質の解明などを進め位相幾何との対応関係を明らかにすることが課題である。 一方またスペクトルの性質を調べるためWiener空間上でOrnstein-Uhlenbeck作用素にdriftの変換をつけたものを考え、それがスペクトルギャップを持つこと及び対数ソボレフ不等式が成立することを示した。これらの事を手がかりに今後更にloop群上の解析を進めたい。 他に、分担者の渡辺は分数巾ソボレフ空間の精密化を進め、Wiener汎関数の条件付き測度の下でのregularityについて研究を行った。平井は多様体上の可微分写像のなす群についてそのユニタリー表現について調べ、野村はHilbert-Jordan代数からHilbert多様体を構成し微分幾何的構造を解明している。また谷口はタイヒミューラー空間内の周期写像の研究を行った。
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