研究概要 |
B_tを1次元ブラウン運動してX_tを次の1次元確率微分方程式(1)の解とする: (1)(].SU.[)かつ X_t≧0 (t≧0)。 ここでphi_tは0での局所時間、sigma(x)とb(x)は(0,∞)上で連続でsigma(0)=b(0)=0でかつsigma(x)≠0 (x>0)とする。このとき境界{0}に非粘性的反射条件(2)(].SU.[)P-a.e.を課した場合の確率微分方程式(1)の解X_tのPathwise uniquenessについては、いくつかの結果がある。本研究では(2)の代わりに、(1)の2つの解X_tとX′_tに対して{0}で次の条件(3)を課した場合のpathwice uniquenessにいて主に考えた: (3) m({t≧0:X_t=0}DELTA{t≧0;X^′_t=0})=0 P-a.e.(m:〔0,∞)上のルベーグ測定)そしてsigma(x)とb(x)が適当な条件を満たすとき、(1)の任意な2つの解X_tとX^'_tがPathごとに一致するためには、(3)が必要十分条件であることを得た。sigma(x)とb(x)が満たす適当な条件とは、sigma^2(x)が(0,∞)上で局所リプシッツ連続でかつ、もし(].SU.[)ならば、(].SU.[)を満たす正数列{d_n}が存在することである(].SU.[)なお(2)は(3)の特殊な場合であるが、(2)の条件下でのわれわれの結果は今までに得られている結果よりかなり一般的なものである。
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