研究分担者 |
原 優 名城大学, 理工学部, 助教授 (30023295)
硲野 敏博 名城大学, 理工学部, 教授 (80076645)
古家 守 名城大学, 理工学部, 教授 (80076520)
松澤 忠人 名城大学, 理工学部, 教授 (20022618)
伊藤 昇 名城大学, 理工学部, 教授 (20151524)
|
研究概要 |
これまで約20年間,ホワイトノイズ解析は,数学特に確率解析の中で大きく発展してきた。現時点では,更に大きな飛躍を期待すべき新たな段階に来ていると考えられる。その発展を期待するためには,応用数学の特色として,具体的な応用の諸問題を新たに見出して,数学の課題とし,既に基礎づけの行われているホワイトノイズ解析に新しいイページを加えなければならない。今回は,その目的のために,次の3つの課題を応用の問題の中から見出して, (1)朝永-Schwinger方程式への新しい確率解析的な説明とホワイトノイズ解析による解法のアプローチ,並により一般な形への定式化と回転群を用いた変分法の提唱 (2)分子生物学における原始生物の運動を表す非線型確率微分方程式の解法 (3)X線星からの信号は,ノイズを含むもので,しかも受信されたデータは,情報源の構造が未知なものである。与えられたデータによるモデルの推定をとりあげた。 以上の課題について、次のような成果を得た。 (1)については申請者が提唱しているホワイトノイズの超汎関数空間における,多様体をパラメータにもつ確率場の変分の問題の応用としてとらえ,一応,部分的な成果を得て発表した。 (2)はホワイトノイズ微分の指数型作用素が基本的役割を果すことを見出し,解についての性質を或程度調べることができた。 (3)について,スペクトル以外の非線型な演算法をいろいろ験している段階で今後を期待したい。
|