研究課題/領域番号 |
05640303
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
江里口 良治 東京大学, 教養学部, 教授 (80175231)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1993年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 一般相対論 / 回転星 / 恒星内部構造 / Jacobi的平衡状態 / 非軸対称星 / 動波 |
研究概要 |
一般相対論的な連星の内部構造を求めるためには、一般相対論的な非軸対称星の構造を求める数値計算コードの開発が必要となる。本研究では、一般相対論的軸対称回転星の数値計算コードを拡張することを試みた。最初に重力が十分に大きい場合に、近似的に定常的な非軸対称な回転星の構造を求める計算コードを開発し、実際に非軸対称星の内部構造と形状を求めた。 光速度に比べて遅い運動を考えることにすると、重力波放出の系への影響が無視でき、さらに回転は一様である(連星の場合には公転と同期している)と仮定すると、回転系にのることで定常状態にあると考えることができる。この仮定のもとでのメトリックはds^<>=-e^<γ-ρ>dt^2+e^<2α>dr^2+r^2e^<2α′>dθ^2+r^2sin^2θe^<γ+ρ>(dψ+ωdt)^2.となる。このメトリックについてのアインシュタイン方程式を、無限遠での境界条件を満足するグリーン関数を使って積分方程式に書き換え、つりあいの式と連立させて解くという定式化を行い、数値計算コードを作った。そのコードを使って、N=0.05のポリトロープの非軸対称的な定常状態を計算した。それはニュートン重力におけるJacobi系列を一般化したもので、一般相対論におけるJacobi的平衡状態である。重力が強くなると、非軸対称の変形が小さいときに赤道面からの質量放出によって、平衡状態がなくなって系列が終了する。また、圧縮性が弱いので重力が強くなると同じ形状を維持するのに大きな角速度を必要とする。現在この計算コードを連星に適用するために座標系を少し変更するという拡張を行っている。
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