研究課題/領域番号 |
05640334
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
坂井 典佑 東京工業大学, 理学部, 教授 (80108448)
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研究分担者 |
谷井 義彰 埼玉大学, 理学部, 助手 (50207172)
金杉 弘隆 東京工業大学, 理学部, 助手 (30016076)
北沢 良久 東京工業大学, 理学部, 助教授 (10195258)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 超対称性 / 統一理論 / 電気双極子能率 / CP非保存 / 行列模型 / ディラトン / 2+ε次元 / 繰り込み群 / 光円錐量子化 / 弦理論 / 固定点 / 二次元重力理論 / 宇宙のバリオン数 |
研究概要 |
超対称理論は統一理論のもっとも有力な候補である。弱電磁相転移pに際してバリオン数の非保存が起こる。もしもレプトン数が既にあれば、レプトン数がバリオン数に変換されることによって、現在の宇宙のバリオン数を説明できる可能性がある。この立場にたって、超対称統一理論で具体的に宇宙のバリオン数がどうなるかを計算した。 CP非保存はもっとも謎に満ちた物理現象である。実験データとしては中性Kメソン以外にCP非保存は観測されていない。そこで、最小超対称統一理論で大統一のスケールでは湯川結合定数以外に複素パラメターがないという仮定に基づき、中性子の電気双極子能率を計算した。現在の実験の精度から二桁程度精度が上がれば観測に掛かる可能性があることを示した。 一方、行列模型に対して繰り込み群を用いて二次元量子重力理論を研究した。我々は行列模型については、繰り込み群方程式が予想に反して非線形となることを発見した。さらに、一行列模型の場合だけでなく、二行列模型に対しても同様の非線形繰り込み群方程式が成り立つことを示した。具体的に臨界指数などの有用な情報を得ることができた。 一方、量子重力のもう一つの定式化として2+ε次元での量子重力理論を研究した。特にディラトンと呼ばれるスカラー場がある場合が興味深い。我々はディラトン重力が非線形シグマ模型に結合している場合を取り上げ、繰り込みを実行した。 超対称統一理論では超対称性の破れが大きな問題である。重力の中に埋め込めば超対称性の破れを与えるゲージ-ノ凝縮について、2次元超対称ゲージ理論を取り上げ、光円錐量子化を行った。数百個の状態の間のハミルトニアンを厳密に対角化することによって質量スペクトルを求めた。その際超対称性が保たれる正則化を行うことに成功した。
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