研究課題/領域番号 |
05640339
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山脇 幸一 名古屋大学, 理学部, 教授 (90135301)
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研究分担者 |
近藤 慶一 千葉大学, 理学部, 助教授 (60183042)
三田 一郎 名古屋大学, 理学部, 教授 (60242806)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 対称性の力学的破れ / 複合ヒグス / 電弱対称性 / カイラル対称性 / 非摂動解 / 異常次元 / トップクォーク凝縮 / 光円錐(光波面)量子化 / 4体フェルミ理論 / 光波面(光円錐)量子化 / 4体フェルミ相互作用 / ティリング模型 / 隠れた局所対称性 / シュウインガー・ダイソン方程式 / 光円錐量子化 / ゼロ・モード / 非自明紫外固定点 / 大きな異常次元 |
研究概要 |
現代素粒子論の最大の課題の一つは、万物の質量の起源を担うヒグスボソンの本性の解明である。本研究は、このヒグスボソンを複合粒子として力学的に説明する模型に関するものである。すでに我々が提唱していたウォーキングテクニカラー、強結合ETCテクニカラー、トップクォーク凝縮模型などの大きな異常次元をもつ複合ヒグス模型を、実験の新い進展にあわせてさらに発展させることを目的とした。とくに、研究の進行期間中にトップクォークが発見され、180GeV近くの異常に大きい質量をもつことが分かり、異常に大きな質量を予言していたトップクォーク凝縮模型を基本的に支持することになった。そこで本研究では、トップクォーク凝縮模型を中心にして、(1)下部の微視的理論を直接扱う高エネルギー側からのアプローチと、(2)複合粒子の自由度のみで記述する巨視的理論(低エネルギー有効理論)に基づくアプローチの両面から、複合模型の多面的な検討を行った。前者では、我々の指摘していた「ゲージ化された南部・ヨナラ-シ-ニョ模型」のくりこみ可能性をはしご近似の範囲で最終的に証明した。これをくりこみ可能なトップクォーク凝縮模型へと発展させ、若干大き過ぎていたトップクォークの質量予言値を最近の実験値に合わせた。また、「ゲージ化された強結合湯川模型」の相構造と非自明性を発見。後者では、複合ゲージボソンの理論として以前提唱した「隠れた局所対称性」をもつ非線型シグマ模型を有効場の理論としてはじめて1-ループレベルで定式化することに成功していたが、今回はさらにこれを任意ループにまで拡張した。以上と平行して、非摂動論的方法として注目されている光波面(光円錐)量子化における対称性の自発的破れの特異な現れ方を発見した。
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