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その場高分解能電子顕微鏡観察による金属中のブラウン運動の研究

研究課題

研究課題/領域番号 05640414
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
研究機関島根大学

研究代表者

小野 興太郎  島根大学, 理学部, 助教授 (40106795)

研究分担者 伊藤 一義  島根大学, 理学部, 教授 (10032434)
水野 薫  島根大学, 理学部, 助教授 (70166023)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードヘリウムバブル / ブラウン運動 / 拡散 / イオン照射損傷 / アルミニウム
研究概要

1.主要設備として、リヤルタイム画像処理装置イメージΣ-III(アビオニクス社製)を購入して使用することにより、TV画像の画質向上と、静止画像の取り込み・計測が容易に行えるようになった。その結果、次のような結果が得られた。
2.イオン注入によって形成されたAl中のヘリウムバブルの動的挙動を400-620℃の範囲にわたって高分解能電子顕微鏡でその場観察した。特に今回、直径1nm程度の極微小なバブルの挙動についても1秒間隔で追跡でき、重心付近を中心に熱振動しながら数百nmにわたってランダムに移動する様子が観察された。移動距離Pの二乗平均<P^2>はPの移動に要する時間tにt≧4sの範囲で比例することが明らかになった。バブルの拡散係数の温度依存性、サイズ依存性も明かになった。移動の活性化エネルギーは約1.1eVで表面拡散の活性化エネルギーと考えられる。しかし、バブルの移動がバブルの表面拡散で律速されるとする従来の表式では説明できない点も明らかになった。結果は、論文として投稿中である。
3.同様な方法により、結晶粒界にそったバブルのブラウン運動を観察した。その結果、傾角が10度以上の一般粒界では、バブルは、粒界面に沿った二次元ブラウン運動をすることが判った。粒界方向に沿ったバブルの拡散係数は、粒内のものより二桁も高いことが判った。ところが、小傾角粒界では、粒界転位に沿ったブラウン運動が観察された。目下、移動の機構を検討中である。
4.Al-1%Si合金中のバブルの挙動も同様に調べた。高温では、析出Siの再固溶が起こりブラウン運動に変化が起こる様子は今のところ観察されていない。しかし、Siclen(Phys.Rev.Lett.1992)等によると、Al-In合金ではバブルの運動が速くなることを報告しており、添加元素の効果は、さらに検討する必要がある。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2020-05-15  

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