研究課題/領域番号 |
05640462
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体地球物理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宮武 隆 東京大学, 地震研究所, 助教授 (60126183)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 震源過程 / 動力学モデル / 十勝沖地震 / アスペリティ / バリアー |
研究概要 |
2年度にまたがる本研究計画第1年の平成5年度に開発済みの、傾斜断層に対する3次元波動方程式差分法プログラムを利用して、平成6年度は十勝沖地震の破壊力学的再現を行った。まず従来の地震波解析の研究で得られた結果を評価しその中で最適なものを初期モデルとして選ぶ作業を行い、菊池・深尾(1987)を基本モデルとして採用した。 初期モデルの滑り量分布から第1年度に開発済みの手法を利用して応力降下量を求めた。これにより、応力降下量の大きい箇所が4カ所あり、その内最大の降下量は120バ-ルであったことがわかった。他のプレート間の地震である1985年メキシコ地震やサンアンドレアス断層沿いの1978年インペリアルバレー地震での約80バ-ルに比べると、やや大きい。さらに動力学モデルを構築して強度分布を求めるとほぼ3カ所に高強度の領域(バリアー)のあることがわかった。1つは最大応力降下量域の西隣、断層の南西部、断層中央からやや北部である。最も強いバリアーの場所と他の地球物理データ(重力、熱流量、地形)とを比較すると地形のやや乱れた場所にバリアーがあるように思える。これはこのバリアーは幾何学要因により発生したことを示唆する。 ここで採用した初期モデルは遠地地震波データから得られたモデルで近地地震波形を利用していないので、最終的に得られたモデルから近地地震波を発生させデータを満足するかどうかを検討した。データは運輸省港湾技術研究所の強震計データ(室蘭、青森、八戸、宮古)を使った。一致は満足すべきものであった。
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