研究課題/領域番号 |
05640593
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
幸本 重男 千葉大学, 工学部, 助教授 (90195686)
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研究分担者 |
岸川 圭希 千葉大学, 工学部, 助手 (40241939)
山本 忠 千葉大学, 工学部, 教授 (50039294)
山田 和俊 千葉大学, 工学部, 教授 (60009230)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1993年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | ノルカラジエン / シグマトロピー反応 / バレンス異性化 / ビニルカルベン / 熱転位反応 / 光転位反応 |
研究概要 |
7-ビニルノルカラジエンの安定性、熱転位反応、光転位反応、および酸触媒芳香族化反応を検討し以下の研究成果を得た。 1.7-ビニルノルカラジエンの安定性:3環性1,7-ラクトン縮環型ノルカラジエンでは、7位のエステル基が安定性に重要であることを明らかにした。また安定性は7位ビニル基α位の置換基による立体障害により大きく左右され、ノルカラジエン型またはシクロヘプタトリエン型のどちらか一方への制御が可能なことを見出した。 2.熱転位反応:7位ビニル基が関与した1,3、3,5、3,3転位の3種類の転位反応が起こり、その反応機構は協奏的ではなく、ビラジカル中間体を経る逐次的機構であることを明らかにした。 3.光転位反応:光増感反応により熱転位とは異なる分子中央部のシクロプロパン環のσ結合を開裂させ芳香族化反応が進行することを見出し、この分子が熱と光で特異的に反応することを明らかにした。 4.酸触媒芳香族化反応:1,7-ラクトン縮環型ノルカラジエンを還元したジオール体の酸触媒脱水反応を検討したところ、7位のヒドロキシメチル基の水酸基のみが特異的に脱水して転位反応が進行し芳香族化が起こることを見出した。 以上の研究成果に基づきノルカラジエンに機能性を付与し、バレンス異性化を制御することを継続して試みている。
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