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含ホウ素環状共役系化合物の合成と物性

研究課題

研究課題/領域番号 05640603
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 有機化学
研究機関大阪大学

研究代表者

杉原 美一  大阪大学, 理学部, 講師 (30112006)

研究期間 (年度) 1993 – 1994
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードチエノボレピン / ピロロボレピン / ピリジルボラン / 会合体 / 配位結合 / 双極子モーメント
研究概要

3価ホウ素はカルボカチオンと等電子構造であると考えられる。この観点にたちアズレン等電子構造化合物として、チエノ[3,4-d]ボレピン(1),チエノ[2,3-d]ボレピン(2)あるいはピロロ[3,4-d]ボレピン(3)を設計、合成し、諸性質検討から、以下のことを見いだすことが出来た。
1)反磁性環電流が発現していることから、上述の化合物は芳香族である。
2)1)の結果は同時に、ホウ素がπアクセプターとして作用していることを意味している。すなわち1a、2a、3aはホウ素を負末端とする双極子を持つ。
3)ケイ光スペクトルの溶媒効果から算出すると、1aと2aにおける励起および基底状態の双極子モーメントの差(μe-μg)はかなり大きい(--10デバイ)。
4)一方、一連の化合物吸収スペクトルは、(μe-μg)の値が大きく変化しても長波長シフトを示さない。即ち、青色光透過性を保持する。
さらにこれらの研究を基にし、NMRスペクトル、凝固点降下、蒸気圧浸透圧、X線構造解析によりジエチル(3-ピリジル)ボラン(4)を精査し、以下の結果を得た。
1)4は、ピリジン環窒素のローンペアーとホウ素からなる分子間配位結合により、溶液および結晶中で環状四量体を形成している。self-assembly現象である。
これらの結果を2個の論文を投稿中である。
また、ピロロ[3,4-d]ボレピン(3)の窒素アニオン体(ピロール環窒素のアニオン)については、前駆体として、窒素原子をシリコンで保護したピロロ[3,4-d]スタネピンをすでに合成することが出来た。
分子設計および分子軌道計算のためパソコンMacLIII 4MB/HD80を使用した。合成に際し、デジタルバキュームコントローラーを用いて目的物精製を行い、器具乾燥器は通常の使用をした。旅費、謝礼は以上の成果発表と討論のために用いた。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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