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in situ電気化学セルを用いた蛍光XAFS法による光化学系IIモデル化合物の構造

研究課題

研究課題/領域番号 05640639
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 無機化学
研究機関福岡大学

研究代表者

山口 敏男  福岡大学, 理学部, 助教授 (70158111)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1993年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードin situ電気化学セル / 蛍光XAFS / 光化学系II / マンガンシッフ塩基錯体 / 配位構造
研究概要

溶液中で電気化学的手法により生成させた種々の酸化状態をとる電子移動反応中間体の構造と電子状態を決定するために,シンクトロン放射光を用いた蛍光XAFS法とin situ電気化学セルを組み合わせた装置を開発した。また,この装置を用いて,光化学系IIモデルであるマンガンシッフ塩基錯体のアセトニトリル溶液(マンガンイオン濃度は1〜3mM,M=mol dm^<-3>)について,Mn K吸収端におけるXANESおよびEXAFSスペクトルを室温で測定した。また,比較のために同錯体の結晶状態のスペクトルを測定した。マンガンモデル錯体は,Mn-salen系の単核および二核錯体であるMn(salen)Cl,Mn(salpn)cl,[Mn_2(bpy)_2O]_2(ClO_4)_3を測定した。電気化学セルを用いて,単核錯体はMn(III),Mn(IV)状態,二核錯体はMn(III,III),Mn(III,IV),Mn(IV,IV)状態を生成させた。XANESスペクトルの形状は,溶液および結晶状態で同じであり,溶液中のマンガン錯体の配位構造は結晶中のものに似ていることを示唆した。しかしながら,XANESスペクトルの吸収端エネルギーおよび形状は,マンガン錯体の酸化数と多核状態に大きな依存性を示した。EXAFSスペクトルの解析から,マンガンイオンの配位構造を決定した。Mn-O/N結合距離は1.83〜1.92Aである。また,単核マンガン錯体では,塩化物イオンがマンガンイオンに結合しており,Mn-Cl距離は2.22〜2.32Aである。この塩化物イオンの配位は,高酸化状態のマンガンイオンの安定化に寄与していると考察した。二核錯体中のMn...Mn距離は,Mn(III,III)錯体では2.82A,Mn(IV,III)錯体では2.75A,Mn(IV,IV)錯体では2.71Aであった。本研究の結果と,光化学系IIで報告されたMn...Mn距離2.73Aとの比較から,光化学系II中のマンガンイオンの酸化数はIII価とIV価であると結論された。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Yamaguchi: "XAFS study with an In Situ Elecfrochemical Cell on Manganese Schiff Base Complexes as a Mode of PhotosystemII" Jpn.J.Appl.Phys.32. 533-535 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 山口敏男: "in situ電気化学セルを用いた蛍光XAFS法とその応用" X線分析の進歩. 25,印刷中. (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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